2025年1月9〜11日に東京ビックサイトにて実施予定の展示会「TOKYO DIGICONX」(第2回TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド)。XR・メタバース・AIなどをテーマにしたイベントで、11月15日まで出展者を募集中だ(申し込みフォーム)。
10月7日には、出展説明のためのプレイベントを実施して、出展者向けの概要が明らかにされた。特に中小企業や個人のクリエイターが自分のビジネスを加速させるのにぴったりな展示会なので、その魅力をまとめていこう。
個人事業主なら1万6500円から! 超ハードルが低いビジネス展示会
現在、日本のコンテンツといえば、アニメやゲームを中心に世界中で人気を集めている状況だ。
特にインターネットの普及はその動きを加速させてきており、例え中小企業や個人クリエイターであっても、国境に関係なくアクセスできる動画共有サービスやメタバースで自分の作品を知ってもらったり、デジタル販売プラットフォームなどを通じて自分のコンテンツを流通させたりして、世界に羽ばたける環境が整ってきている。
一方で、素晴らしいコンテンツやサービスを生む力があっても、まず知ってもらえなければ、残念ながら市場には存在しないものと同じになってしまう。開発会社やクリエイターの中には、「何かをつくるのは得意だけどPRは苦手」「お金や人が足らなくて営業まで手が回らない」という方もいるはず。
そんな課題を解決してくれるのが、本イベント「TOKYO DIGICONX」になる。
特筆すべきは、主催として東京都が関わっているということ。優れた才能や先端技術を擁する企業・個人に出展してもらい、情報交換の場を提供。企業やクリエイターの間でのコラボを促進して、都内の産業を成長させていこうという狙いになる。
この支援の本気さは、出展料にも表れている。ビックサイトという大規模な会場でのイベントにも関わらず、都内に事業所などがある場合、ひと小間あたり個人事業主(クリエイター)で1万6500円、小規模企業では5万5000円と激安になる。ブースサイズも、個人事業主は幅2×1.5mm、企業は3×3mと普通の展示会の広さになっている。しかも、この出展料に「Oasis」を活用したメタバース会場の料金も含まれており、オンラインでも自分たちの事業やクリエイティブをPRできる仕組みだ。
一般的にビックサイトでのビジネス展示会というと、ひと小間30万円のような2桁万円スタートなのが当たり前の世界だ。そこを行政のパワーで、多くの事業者が集えるように文字通り桁違いに値下げしてくれている。なお料金は変わるが、都外の企業・個人でも出展可能だ(詳細は募集要項のPDFを参照)。
先ほども触れたように、インターネットは国を超えて日本のコンテンツを広く流通させてくれているのだが、検索に引っかからないものはそもそも出てこない。それが展示会なら歩いてるだけで目に入ってくるので、興味があるのに今まで知らなかったという顧客につながる可能性がある。
第一回となる今年1月のイベントでは、初めての試みにも関わらず3日間で約9600人という来場者を集めて、大盛況に終わっていた。特に都内で活動しているクリエイターや中小企業ならかなりハードルの低いイベントになるので、ぜひ参加すべきだ。
出展者だけが受けられる3つのメリット
そして単に場所を提供して終わり……というわけでなく、きちんとビジネスやコンテンツを育む仕掛けも用意してくれている点も見逃せない。
例えば、出展者なら事業創生プラットフォームである「KDDI ∞ Labo」の1月全体会に参加できる。
同ラボは2010年に立ち上げられたインキュベーションプログラムで、現在、103社の名だたる大企業がパートナー連合として参画し、スタートアップが生み出す事業との橋渡しを数多く行ってきた。
この1月の全大会に参加して、ネットワーキングができるというのがメリットになる。自分たちのアイデアやスキルを伝えて、ビジネスチャンスを掴める可能性があるわけだ。単純に、情熱を持って何かを生み出そうとしている人たちの場に行くだけでも刺激になるだろう。
出展者だけがエントリーできるピッチイベントも実施する。
ピッチとは、アイデアを伝える短いプレゼンのことで、今回は「ビジネスピッチ」、「メタバース空間音楽コンテスト」、「キャラクターコンテスト」と3部門を用意している。
ピッチというと、ビジネススキームを説明することが多いが、音楽やキャラクターといったクリエイター向けの受け皿を用意しているのがとてもユニークだ。しかも、1位になると副賞の賞金がビジネスピッチが100万円、メタバース空間音楽コンテスト/キャラクターコンテストが30万円とかなり大きい。
自分たちの才能が認められた上で、もしかしたら出展料の元をとれちゃうかも!? というのは大きな魅力になる。
さらに、ビックサイトに出展者向けにVCや法律事務所の相談ブースも用意するのも嬉しいところ。
優れたアイデアを実現するためにはお金が必要になるわけで、ピッチに向けて自分たちの事業を整理したうえで、ブースで相談してVCからの出資も受けられるかも……というスムーズな流れをつくってくれている。
また個人のクリエイターにとって、Web3やAIといった先端領域に詳しい弁護士が来てくれて、法律関連の相談ができることもとても貴重な機会だろう。
単なる展示だけでない、これだけ中小企業/個人クリエイターを支援する魅力的な要素が詰め込まれた上で、「えっ、本当にこの金額でいいの?」という出展料のTOKYO DIGICONX。
新たなビジネスでのつながりが作れる上、展示会に出展すること自体が自分たちの事業や活動を振り返るマイルストーンにもなるというのもいいところだろう。出展締切は11月15日まで、応募者多数の場合は早期締め切りもあるため、早めに申し込んでおくべし!
●イベント概要
・名称:TOKYO DIGICONX(第2回TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド)
・日時:2025年1月9日(木)〜11日(土)
・会場:東京ビックサイト 南3・4ホール(東京都江東区有明3-11-1)
・主催:XR・メタバース等産業展実行委員会(東京都、XRコンソーシアム、Metaverse Japan、東京商工会議所により構成)
・企画内容
●出展募集概要
・対象:東京都を中心に国内外で事業を展開する中小企業や個人事業主(クリエイターなど)、団体など
*例となる分野 XR、メタバース、WEB3、AI、その他技術(5G IoT クラウド 業務効率など)、アニメ・映像、ゲーム、音楽、イベント企画・制作、その他、上記に関連する事業者……など幅広い分野を対象とする
・申込期間:2024年9月10日(火)〜11月15日(金)
*応募者多数の場合は早期締め切りあり
・申込先:応募フォーム
・出展料(1小間あたりの金額):
中小企業・団体など 7万7000円
小規模企業者など 5万5000円
個人事業主など 1万6500円
大企業 16万5000円
*出展エリアにより小間サイズが異なる
*都内に事業所がない場合は料金が異なる
(提供:XR・メタバース等産業展実行委員会)