
2026年2月21日(土)、日本工学院アリーナ(東京・蒲田)にて、「THE IDOLM@STER 20th Anniversary 876 PRODUCTION FES.」のDAY1公演として、「PROJECT IM@S vα-liv 2ndLIVE -BEYOND THE CUSTOM !!!- 」が開催された(アーカイブ配信)。
「PROJECT IM@S vα-liv」(以下、ヴイアライヴ)は「アイドルマスター」シリーズを手掛けるPROJECT IM@Sによるアイドルプロジェクト。現在は、876プロダクション(バンナムプロダクション。以下、876プロ)所属アイドルとして、灯里愛夏(ともり まなか)さん、上水流宇宙(かみずる こすも)さん、レトラ(サラ レトラ オリヴェイラ ウタガワ)の3名が活動をしている。
昨年3月に1stライブをZepp DiverCity TOKYOで開催したのち、ヴイアライヴメンバー3名での活動にあわせ、それぞれの個性を重視した活動も増やしている。
本稿では、そんな3名と、「ヴイアラバンド」(ドラムス:中村”マーボー”真行さん、キーボード:川路玲奈さん、ベース:カワノアキさん、ギター: 佐々木侑太さん)による生演奏による単独2ndライブの様子をレポートする。

今回のステージはDual Screenのゲーム機をモチーフにしたのか、上下2階建てのステージと、上階は少し小さめで左右に別モニターを設置した2枚のスクリーンを配置したものとなっている。
開演前の注意事項案内のナレーションとして3名が声で登場。「お疲れ様ですー」という声にあわせてプロデューサー(彼女たちの応援や支援をするファン)も声を返す。が、「ライブ前なのにー、ちょっと元気ないんじゃない?」というレトラさんの声に再度挨拶をやり直すという、気合を入れ(直し)てライブの開演を待つ。
ヴイアラバンドの演奏によるBGMにあわせて3名の紹介映像が流れ終わると、灯里さん、上水流さん、レトラさんの3名が登場し、名の自己紹介曲「ヴヴヴ」からライブが始まった。
「ヴヴヴ」は、2025年12月のライブ「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025」に3名が出演するということで、コール練習動画が公開され、入念に事前準備がなされていた。それを踏まえてか、今日のライブではコールはばっちり!しかも今回のライブではヴイアラバンドによる生演奏での披露ということで、1曲目からトップギアで盛り上がっていた。


各人の自己紹介にて、客席中に広がるコンサートライトの海を見て、上水流さんは当日物販での完売報告をしたり、レトラさんが「人間の宝石箱やー」と独特の表現をしたり、とにかく生のイベントならではの喜びを伝えてくれた。
また、今回がヴイアライヴの初現地参加の人が半分くらい占めている様子を見て歓迎をした。
いつも応援しているプロデューサーにも初めてがあるということで、イベントでは今回初披露の2ndジャージを「回ってー」の声にあわせて紹介する儀式を行うと、「準備は、いいかてめーらー!」という激で3名のソロ曲コーナーへ。
Dual Screenゲーム機のゲームにおけるキャラクター選択画面のようなムービーで、最初にフォーカスがあたったのは灯里さん。
ステージ2階に立つ灯里さんが「ちゅる ちゅる ちゅ」という甘く囁くところから始まったのは、彼女の4thシングル曲、「Berry Berry Lady」。「かわちい」要素に背伸びした大人っぽさが入り混じった甘酸っぱい声と振りに、ピンク色のコンサートライトを振りつつ聞きほれてしまった。


続いては、5thシングルの「エキセントリックラブ」を披露。「エレクトリックジャズ×破壊」がテーマのこの曲を、赤く暗めの照明とスクリーン演出の中、もてあそぶような声と小悪魔のような甘えで歌う。歌の最後の「ごちそうさま」という詞を歌い、ステップを決めた後にいう「ずーっと、いっしょだね」という台詞を付け加えて、最後まで惑させてきた。


一転して元気な声のMCでは、ここまでのパフォーマンスに対して「かわい…かったですか?」と尋ねると、プロデューサーからは「かわいいー」という声があがる。満足した灯里さんは水を飲みに舞台袖にはける前に、「みなさん愛夏のかわいいところ、いっぱい叫んでいいんだよ」という言葉を残す。もちろんプロデューサーは思い思いに叫んだ!…聞き分けられないくらいに!
このコーナー3曲目は、先日リリースされたばかりの彼女の6thシングル、「はらぺこ泣き虫」。泣き虫灯里さんが蝶になるべくいっぱい食べて成長する…という歌詞だが、詞の世界だけでなく曲調までもがあっちこっち大冒険するという楽しい一大叙事詩。いや、楽しい曲なのだが、灯里さんの努力や苦悩も入っていて、これまた振り幅の大きい。そんな曲を彼女は歌いこなす。最後はみんなで彼女に言の葉をプレゼントして完成だ!


ソロコーナー2人目はレトラさん。歌は譲れないという彼女は、先ほどの「ヴヴヴ」の歌唱とは違いハンドマイクを持っての登場だ。
最初に披露したのは4thシングル曲、「アエルシグナル」。別れた相手への気持ちを歌った一曲を、時には高音を響かせながら、時には床に膝を付けながら歌う。2分半ほどの短い歌唱ながら、ライブ会場でも聞く相手を震わせる楽曲だった。


次は6thシングル曲、「思い出の花束、二度目の恋。」。過ぎ去った恋の思い出を何度も思い返し、何度も後悔して、そこから前に進もうとあがく。そんな情景を思い起こさせるように歌い上げる。チルいソロ曲を歌うも、トークはユルいレトラさん。でも、歌が披露できたことに対する嬉しさと、聞いてくれる人への感謝は正直に伝えてくれた。


そんな彼女の夢の一つという、自身の作詞(「雅樂川れとら」名義)曲である5thシングル「Glass」は恋愛とその苦しさをお酒を注いだグラスとになぞらえ、物憂げに、強く歌う。
楽曲公開時に舌打ちなのかなんなのか、どういう意味なのか議論になった破裂音は、今回のライブでは「消えてよ」という、呟くような、でも意味は強い言葉になっていた。それでもこの「消えてよ」が相手なのか自身の中の誰に対してなのか、それを考えるだけで曲の解釈が変わる一言に、会場は大いに沸いた。


ソロ曲コーナーのトリを飾るのは上水流さん。彼女の「宇宙」という名前や、好む楽曲がEDMということもあって、宇宙や空がテーマの楽曲を続けて披露した。
このソロパフォーマンスコーナー、1曲目は上水流さん5thシングルの「No.8」。宇宙の広大さとそこから連想される孤独さに、君がいないことの寂しさを重ねるこの楽曲を、彼女の透明な声が響く。「1, 2, 3 and 4, 5, 6, 7 and ∞(eight)」というカウントに合わせるダンスも目を惹く。


2曲目は、大きな空に自由に飛び立とうと歌う4thシングルの「ZeroGravity」。彼女が作成したリリックビデオを背景に晴れやかに歌う。観客と一緒に手をあげ動かすフリや、間奏では観客のコールにノる形で激しいステップをキメるダンスなど、ギミックも楽しい。


MCパートでは「みなさんの心のコメント欄が、ktkr」(になったでしょ)と発言したり、「上水流宇宙が?」という問いかけに対し観客に実際に声をあげて「キタ―――(゚∀゚)―――― !!」とレスポンスさせたりと、彼女らしい古のインターネットしぐさでプロデューサーとの交流を図る。
水を飲むために袖にはける前に、「隣の人とじゃんけんとかしといてください」と発言する上水流さん。灯里さんもそうだが、この人たちはプロデューサーに対してどんな信頼をしてるんだ(笑)。ちなみに筆者は負けました
続いて上水流さんが披露したのは、6thシングルのトランス曲、「Nova Chro」。宇宙に飛び立つくらいのスピードあるこの曲を、間奏時は特に激しいダンスを決め、観客とのコールで場を盛り上げながらパフォーマンスを行った。
ソロコーナーが終わったところで、上水流さんはステージ2階に残る。1階に灯里さんとレトラさんが登場したところで3名によって披露されたのは、2月16日に公開されたばかりの新曲、「TRI-ANGLE DRIVE」。ソロダンスパートで、上水流さんが華麗なジャンプも決め、レトラさんの低く響かせる歌声から入る、サイバーでアゲアゲな、平成のアニソンのような疾走感のある楽曲だ。


3人が揃ったダンスの中、「TRI-ANGLE DRIVE」という曲名にあわせ、ステージの左右と斜め上、あるいは斜め下にいるメンバーを指し、三角形を作り出すところはステージが2層構造であることを活かした演出だ。それに合わせ、観客の中には3本のコンサートライトで作られた三角形を振る姿も見られた。


暗転すると、ステージの映像にはヴイアラバンドが演奏をする映像が流れ、「#ヴイアラ」(ロックテイストの楽曲を操る3名のユニット名)「後半戦」という文字が現れた。


ここでヴイアラバンドによる演奏が始まった…のだが、その最初曲は#ヴイアラの曲ではなく、まさかの灯里さんのソロ曲「あっちこっちプリンセス」!
「まなカワイイ まなカワイイ」と歌いながら登場する灯里さんに続いて登場したのは、やる気のない声で「レトカワイイ レトカワイイ」と歌う?レトラさんだ。
そう、ここからはオリジナルを歌うメンバーに追加メンバー1人を含めてカバーするデュオ曲コーナー。
次第にきちんとしたり、さらに変化をつけたりするレトラさんの意外性のあるパフォーマンスを、灯里さんのオジリナル歌唱と一緒に見ることができ、観客は大盛り上がり、バンド演奏とともに「まなカワイイ」「レトカワイイ」とコールしたのであった。


キーボードソロ演奏から始まった次の曲は、上水流さんのソロ曲「Scarlet Rose」。剣をもっての殺陣が見どころのこの曲、途中で日本刀を持った灯里さんが参加した。
ギタープレイが冴える間奏時には背中を合わせての息があったパフォーマンスを見せる2名。終盤には剣身を光らせて舞うのであった。日本刀を操る灯里さん、背中にはちゃんと鞘を背負っている


チルソングを歌うレトラさんのソロ曲の中で唯一コールがある、ロボットアニメの主題歌をイメージした「Breaker」を一緒に歌うのは上水流さん。重く響く演奏から始まり、冒頭から2名によるWキックをキメると、低く吠えるように歌うレトラさんに高音の上水流さんの歌唱が混じり、いつもとは違う高揚感を生み出していた。


流れでステージ2階にレトラさん上水流さんが残ったところでピアノの演奏が始まり、1階に灯里さんが登場して歌唱されたのは、2025年6月に配信が開始された#ヴイアラの楽曲、「Beyond My Destiny」。新たな道を切り拓くべく、力強く荒々しく歌うこの歌を、今回初披露した。レトラさんの歌に上水流さんが追いかけて歌い、灯里さんが低音で続いたり、主旋律とコーラスやフェイクの担当が入れ替わったりと、ユニットならではの良さに盛り上がる曲だ。


MCコーナーでは、最近着ることが多くなった衣装「スーパーバトルスーツ」についてのトークがされた。定番の回転しての衣装披露について、灯里さんが回るのを勿体ぶったり、レトラさんが「ワンワンワンとコールしたら」と言ったりとなかなか進まなかったが、そんな中キーボードによる促すような演奏を合図に、なし崩れ的に回る3名であった。


#ヴイアラのオリジナルアルバム「彼方」からの披露となったのは「FIELD ON ME」。前に進むことを爽やかなメロディに載せて誓うこの曲を、「running running running fast! jumping jumping jumping high!」というパートを観客と一体となって歌い、ライブのラストスパートに向けてさらにヒートアップする。


同じくアルバム「彼方」からの楽曲、「SHOOTING STAR」は、同じく前に進む気持ちに必死さを載せ、3名が声を重ねて、あるいはそれぞれの歌い方で歌う。


「まだ見ぬ明日」は2025年11月に配信開始された、ヴイアライヴがまだ見ぬ君に会うため、さらに進んでいこうという願いが込められた楽曲。こちらもライブ初披露だ。
「Never ever ender ねえ ケセラセラ」と、決意の強さと軽さの両面がこもった言葉を観客と一緒にコールして、プロジェクトとプロデューサーの一体感を高めていた。


MCコーナーで、ヒーローのような衣装を着ているのにも関わらず、ライブの終わりを嫌がり座ってダダをこねる上水流さんとレトラさん。観客からの「いま来たばっかー」との声に、レトラさんが甘く「うそばっか」と答えるいつものやりとりも行われた。
そんなライブを惜しむ声とは別に、今回のライブの感想を述べる3名。上水流さんはいつもパワーをもらっているみなさんに楽しんでもらうことが一番の恩返しだと述べ、実際にそうだったか観客からのコールで確信したようだ。ほかの2名も、観客や配信視聴者への感謝とともに、昨年の1stライブと比較して、レトラさんは披露曲がすべてヴイアライヴの曲で構成されたことを、灯里さんは会場と同時に生配信も実現できたことを喜んでいた。
ライブ本編最後のナンバーは、アルバム「彼方」から、「DYE BAD DAY」。昨年のライブでも歌った、先に進もうという応援を歌う明るいロックナンバーだが、1年後の今回もまた、そして進化した形で聞けることに感慨深くなる筆者であった。


観客からのアンコールに応えて登場する3名。アンコールということで、今回のフェスTシャツをそれぞれの形で着こなした3名が歌うのは、アルバム「彼方」からオープニングトラック、「CQ」。
ハイテンポなナンバーにノって「CQCQ 応答願う」と不特定多数に応答を願うフレーズを歌う3名に、昨年よりも大きな会場に集まった観客は光る棒で応えた。


イベントTシャツや灯里さん・上水流さん・レトラさんが描かれたTシャツを着たヴイアラバンドの紹介と各メンバーのソロ演奏、客席の「プロデューサー」紹介とそれにあわせたコールの応酬の後に続いて紹介されたのは、今回のラストナンバー、「クリスタライン」。


スクリーンに舞うように映る光の粒をバックに、声をあわせて歌う3名。
最後に3人が向いあって空を指をさす姿に、今回のライブの終わりを感じた……。


この日のライブでは、これまで行ってきたソロ活動の成果としての、各人の個性あふれる3人3曲のソロと、コラボにより各人のよさが引き立てられたデュオ。3人の息があった、それと同時に昨年よりも各人の得意を活かしたパフォーマンスが目を惹いたユニット曲と、昨年よりも成長し、さらに見応えのあったライブであった。ヴイアライヴは、個の良さと集まった時の化学反応が魅力だと改めて感じた1日だ。


が、今回のフェスはこれで終わりではない!
2月23日(月)には、ヴイアライヴの3名、灯里さん、上水流さん、レトラさんと、876プロの先輩アイドル、Dearly Starsの3名、日高愛さん、水谷絵理さん、秋月凉さんが出演するライブ、「Dearly Stars×vα-liv LIVE -UNDER ONE SKY !!!!!!-」が開催される。こちらも会場と配信の両方で見ることができる。6名の組み合わせで何が起きるか、こちらも楽しみにしよう。
●セットリスト
M01.ヴヴヴ
M02.Berry Berry Lady
M03.エキセントリック・ラブ
M04.はらぺこ泣き虫
M05.アエルシグナル
M06.思い出の花束、二度目の恋。
M07.Glass
M08.No.8
M09.ZeroGravity
M10.Nova Chro
M11.TRI-ANGLE DRIVE
M12.あっちこっちプリンセス(Short ver.)
M13. Scarlet Rose(Short ver.)
M14. Breaker(Short ver.)
M15. Beyond My Destiny
M16. FIELD ON ME
M17. SHOOTING STAR
M18. まだ見ぬ明日
M19. DYE BAD DAY
*アンコール
M20. CQ(Long Intro ver.)
M21. クリスタライン
THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.
(TEXT by tabata hideki)
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