トヨタ自動車は22日、10月からマイクロソフトのMixed Realityデバイス(複合現実、以下MR) 「HoloLens 2」を自社の運営する全国のGR Garageに順次導入していることを発表した。自動車の点検・整備の効率化やトレーニング、新型車紹介などに活用する。
実際にHoloLens 2を導入したGR Garage富山新庄では、自動車の部品やコネクタの配置などを3Dで実車に重ね合わせ表示する「MRを用いた配線図・艤装図」を利用。従来の2Dのマニュアルではわかりづらい部品の位置などを正確に把握しながら点検、作業のトレーニングなどに使っている。
HoloLens 2を用いた点検により、作業の効率化や各整備士の技術標準化、品質の担保などが期待できるという。
また、GR Garage富山新庄では点検整備に加えてMRを活用した新型車機能解説も提供している。
顧客がHoloLens 2を装着することで自動車の複雑な機能や、目には見えない空力の様子などが3Dホログラムとして表示され稼働状態などをアニメーションで確認できる。
これにより顧客からの専門的な質問に対してもリアルな3D解説を用い対応できるという。
トヨタ自動車は引き続きHoloLens 2の導入、活用を通して使い勝手や機能の改善、コンテンツの充実などを目指していくとのことだ。
(TEXT by MASAHIRO MINAMI)