Shiftallは11月24日、同社の販売するSteamVR用フルトラッキング・システム「HaritoraX」の大型アップデート・ソフトウェアを配布開始した。
センサーのフレームレートが従来比の2倍となる100fpsへと大幅改善し、Bluetooth接続の安定性も向上。これに加え、距離センサーを用いた足首動き検知機能の提供を開始した。なお、同機能は現在β版で今後フィードバックをもとに改善をしていくという。追加のユニット等は必要なく、すでに「HaritoraX」を所持しているユーザーはソフトウェアをアップデートし次第、すぐに同機能を試すことができる。
最新版「HaritoraX」足首動き検知機能を最速レビュー
さっそく、筆者も「HaritoraX」をアップデートし、同機能を試してみたのでその使用感をレビューしていきたい。
まず、足首を動かすためには、「HaritoraX」のサブユニットを下記のように足の前面に設置、膝下ユニットは足首になるべく近い位置にしなくてはならない。この膝下ユニットの距離センサーを用いて、足首の動きを検知しているためだ。
実際に動かしてみた感想だが、足首が動くだけでかなり自然なポーズが取れるようになると感じた。これまでの「HaritoraX」では、腰と膝の動きを検知するというものだったため足元に関してはどうしてもギプスを付けているような硬い動きになってしまっていた。座りながら、足首をパタパタ動かすと、その違いがよくわかるだろう。
例えば、片足をあげてポーズをとるようなときや、歩いているように見せるとき、また座っているときなどのポーズが足首が動くだけでかなり自然になる。
注意点として公式の説明によると、機能使用中は、距離センサーの駆動に伴い、従来よりも消費電力が増加しバッテリーの駆動時間が20%ほど短くなるという。細かいことを言えば、足首を動かした際にそれにつられて膝下ごとクイっと動いてしまうのは少し惜しいなと感じた。同社代表の岩佐氏によるとこの現象は使用アバターに依存するとのこと。また、キャリブレーション後にVRChat上の「User Real Height」を調整することで改善できるケースもあるという。いずれにしても追加ユニットなしという手軽さを考えれば妥協できる範囲だろう。
(TEXT by アシュトン)
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