自由なステージに笑いが絶えなかった! 「にじさんじ JAPAN TOUR 2020」難波公演レポート

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いちからはこの2〜3月、同社が運営するVTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」の音楽ライブ「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!」を全国5都市のZeppにて開催中だ(関連ニュース)。

21日には大阪にて3会場目となる難波公演を開催した。出演者は、鈴原るるさん、本間ひまわりさん、ドーラ様、えるさん、花畑チャイカさんの5名で、約2時間で全17曲を披露し、会場いっぱいに集まったファンの歓声を浴びていた。札幌公演福岡公演に続き、この難波公演も現地からレポートしていこう。

なお、新要素としては、トレーディングカードゲーム「WIXOSS」でも協業したタカラトミーのスマホゲーム「デュエル・マスターズ プレイス」とにじさんじがコラボすることや、SHOWSTAGEにおけるJK組のAR/VRライブを発表していた。

Zepp Nambaは、「オタロード」で知られる日本橋(にっぽんばし)や、古のニコ厨にはおなじみの「行け!なんばパークス!」の空耳で知られるなんばパークスから近い場所にある。

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「逆紅一点」のアノ娘(?)が話題をかっさらい

にじさんじ JAPAN TOURは、各会場でがらっと雰囲気が変わるのが興味深い点だ。同じ「にじさんじ」のメンバーといっても執筆時点で97人も所属している大所帯で、そもそもの属性が異なる。

難波公演は、女性4人にオネエ(?)が1人、種族でいうと人間2人、エルフ2人、ドレイク(龍)1匹という多様性だ。選曲もアニメ、ボカロ、ゲーム、オリジナルなど、ジャンルも新旧作も織り交ぜていて、バラエティーに富んでいた。一方来場者は、前回の女性が多かった福岡会場とは真逆の男性9割という印象で、オープニングムービーから高いテンションで野太い声援が飛び交っていた。

そんな難波で一番目立っていた出演者は、メイド服で巨漢のオネエというバリ濃いキャラの花畑チャイカさんではないだろうか(チャイさんと呼びますね)。

まず観客からの注目度の高さだ。出演者のほとんどが女性で、来場者も男性ばかりなので「本当?」と疑う人もいるかもしれないが、ライブ直前のニコニコ生放送でも「お目当ては?」という問いに「チャイカさん」と答える人が目立っていたぐらいに人気を集めていた。

もちろんパフォーマンスも素晴らしかった。出演時は芸人ばりにステージを縦横無尽に動き回り、「チャイちゃんなら何かやってくれるのでは」という観客&ネット視聴者の期待にきっちり応えて大きく沸かせていた。

例えば、MCパートでは、いちいちボケたりポーズをとったりとドーラ様の司会進行にちょっかいを入れ、あげくのはてに「わかっていると思うけど、私に構っていると進まないよ」と進言するなど、そのはしゃぎようが見ていてとても楽しかった。「リハーサルで大人とは思えない転び方をした。両手首をやった」というエピソードでも笑いを取る。

毎公演で恒例の即興劇でも大活躍だった。今回のテーマは「借金を抱えたエルフと借金取りの物語」で、借金を抱えたエルフ役がえるさん、そのお隣さんがチャイさん、借金の取り立て役が本間ひまわりさんと鈴原るるさん、ペットがドーラ様という配役だった。

さらにえるさんが所持しているどんぐりと、チャイさんが持っている「何か」に、ペットのドーラ様が執着を示すという設定があった。何を持っているかはチャイさんにおまかせ、というハードルが上がった状況において、彼が出した答えは「この速さ」。ステージを素早く左右に動き回り、ドーラ様が追い回す様子はまさにカオスで、リアルでもネットでも笑いの渦を巻き起こしていた。直後のアンケートで、会場・ニコニコ生放送ともにMVPに選ばれた「2冠達成」も納得の出来だ。


コラボパートでも、本当によく動き回る。開幕1曲目、同じエルフ組であるえるさんとの「ヒャダインのじょーじょーゆーじょー」では、合間にえるさんと馬跳びを始めたり……。

StarryResonanceオーディション

ラストにえるさんに踏まれたりと、めちゃめちゃ体を張りまくる。

ドーラ様との「ドラチャイ」コラボで歌ったのは、アニメ「シャーマンキング」のOPである「Over Soul」。冒頭、なぜかセクシーポーズで対決を始めて……。

より過激に見せようと寝そべって股間を開こうとするチャイさんに、ドーラ様が「やめろっ!」と蹴りを入れて「危うく放送事故になるところだった……」と間一髪で止めに入る。

その後、ピクリとも動かなくなったチャイさんを見て、「チャイちゃん死んじゃったので、ドーラ一人で歌いたいと思います」と宣言。

イントロが流れ始め、最初の歌詞の「よみがえれ」でチャイさんが蘇生するという「茶番」を見せて、大喝采を浴びていた。

ソロパートの星野源「Pop Virus」では、冒頭にゲーム「デス・ストランディング」で荷物を落として拾う「細かすぎて伝わらないモノマネ」を披露。ニコニコ生放送では「デスストは草」とコメント突っ込まれつつ、会場は「チャイカ!チャイカ!チャイカ!チャイカ!」という声援が上がっていた。

普段はジョー・力一さんとのコンビ「グリーンルージュ」で歌っている「サブリミナル・シンクロニシティ」では、いきなり5人のチャイさんが現れて、会場を「!?」と混乱に陥れる。

お前……消えるのか?

お前……飛べるのか?

ここまで読んでいると奇抜な動きだけの印象を受けてしまうが、やるべきところはきっちり魅せてくれるのがチャイさんの素敵なところだ。

まずガタイがよく、格闘技的なポーズをよくとるので、非常に写真映えする。普通にしていれば何をやってもカッコいいのに……というギャップはやっぱり惚れるところ。歌でも色気のある低音で聴く人を惹きつける。

「サブリミナル・シンクロニシティ」では、バランモチーフの背景演出が入っていて、制作チームからも愛されてるなぁと感じた。

そもそもチャイさんは声が主体の2D配信でも楽しいのに、そこから解き放たれて3Dで生々しく動けるようになったことで、何十倍にも魅力が増した印象だ。

チャレンジ枠だったSEEDs1期生からスタートし、OTN組などのコラボでその濃いキャラにも負けないトーク力を認められ、幕張メッセの「にじさんじ Music Festival」に3Dで出演して今回のツアーにも抜擢──。初期から応援してきたファンの中には、笑いながらも「本当に良かった」と彼の飛躍に心から感動した人も多かったはずだ。


百花繚乱の女性陣も負けてない!

チャイさんに負けず劣らずはしゃいでいたのが、本間ひまわりさん(ひまちゃん)だった。チャイさんに引っ張られたのか、それとも楽しい舞台にテンションが上がっていたのか、MC後の出番を「あっ、ひまか」と忘れてしまったり、「もう後半戦」という話が出たときには「ヤダヤダヤダ」と我先にダダをこねたりと、「自由だなぁ」という姿を見せていた(そこが可愛いんですけどね)。

一方で、歌唱パートはパワフルそのもので、見て聴いて元気をもらえた。アニメ「シンデレラガールズ劇場」の楽曲「SUN♡FLOWER」は、御伽原江良さんから「いつかひまちゃんに歌ってもらえたら、私はいい」と推薦されてチョイスした曲とのこと。

HoneyWorks制作のオリジナル曲「青春モード!もう1回!!」も披露した。事前のMVで予習していたのか、ファンも「やっちゃってー!」のコールが完璧で楽しんでいる様子が伝わってくる。そして2曲ともひまわりモチーフの背景を前に、金色のペンライトの海ができていたのも印象的だった。

コラボでは、先の幕張メッセでも見せたドーラ様との「usus」(アス)で、ボカロ曲「クノイチでも恋がしたい」とオリジナル曲「Buzz!!りムーヴメント」の2曲を披露。元気×パワーの「つよつよ」コラボで、聴いていて気持ちがアガります。


自由人たちを取り仕切っていたのが、MCでの進行担当・ドーラ様だ。再三に渡る妨害(?)にもめげず、ときには「おいっ、花畑! 立ち位置に戻る!」と注意したりして台本を進める姿を見て、「ドーラ様すげぇ」と再確認した人も多いはず。

歌えば情熱的でめちゃめちゃカッコいい。懐かしのゲーム「アイドルマスター2」に出てくる楽曲「きゅんっ!ヴァンパイアガール」では、「パッと舞って、ガッとやって、チュッと吸って、はぁーん」とセクシーなセリフで観客を沸かせた。

アニメ「喰霊-零-」のOPで茅原実里さんの楽曲「Paradise Lost」でもカッコ良さを見せつける。その情熱的に歌う姿をさらに炎で煽るように、会場が赤一色のペンライトに染まっていたのが印象的だった。

鈴原るるさんは、HoneyWorksの「可愛くなりたい」とボカロ曲「ダブルラリアット」の2曲がソロパートだった。彼女の透き通ったウイスパーボイスはとても魅力的で、特にヘッドホンで聴くと「耳が幸せ」という状態になる。ステージパフォーマンスも動きの一つ一つが上品で、「可憐」という言葉がぴったりだ。

ネットでは、ゲーム実況で見せた狂気の顔芸が取りざたされるが、今回のステージではまぎれもなくアイドルの「かわいい担当」だった。MCでも「それ以上可愛くなり過ぎてどうするの?」と突っ込まれ、「常に上を目指して……」と答え、チャイさんに「私が一番可愛いんだ!」と邪魔されていた。

「ダブルラリアット」では、原曲である巡音ルカとペンライトが同じピンクというのも運命を感じさせた。

コラボでは、ひまちゃんとピンク・レディーの「UFO」を歌い上げる。「なぜ古のアイドルソングを!?」という謎の選曲にニコニコ生放送もざわつき、「ガチ老人会?!」とのコメントも飛ぶ。

最後は、エルフのえるさんだ。元一期生として初期から活躍していて場数が違うこともあってか堂々たるステージで、オリジナル曲の「Let Me Take You There」とアニメ「DARKER THAN BLACK」のOP曲「ツキアカリのミチシルベ」を歌い上げる。ちょとと低めなイケボな声質が曲とあっていて、より魅力を引き立てた印象だ。

MCでは「ダンスが全然できないから、前々から頑張って練習していたので、見てもらえてうれしいです」と、ダンスに力を入れていることに言及。直後に「おどっちゃうよーん」とおどけていたのも可愛かった。

るるちゃんとはボカロ曲「チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!」でコラボ。

そうして全員のソロとコラボが終わり、アンコールが起こった後のラストは、恒例の全体曲「Virtual to LIVE」。2時間があっという間に感じるほど充実した内容で、リアルタイムで参加して一体感を感じられてよかったと感動を覚えた人も多かったはずだ。ラスト直前、「らーらーらららららららー」と全員で歌ってペンライトを左右に振り、最後に勢いよく銀テープが客席に放たれて、大歓声の中難公演は終幕となった。

次は2月26日の名古屋公演となる

なお、2月26日17時より、札幌/福岡/難波のステージ映像を振り返るニコニコ放送があるので、にじさんじファンはこちらもぜひチェックしておこう。

 
●セットリスト
M1.ヒャダインのじょーじょーゆーじょー(える、花畑チャイカ)
M2.Let Me Take You There(える)
M3.可愛くなりたい(鈴原るる)
M4.クノイチでも恋がしたい(本間ひまわり、ドーラ)
M5.ダブルラリアット(鈴原るる)
M6.UFO(鈴原るる、本間ひまわり)
M7.きゅんっ!ヴァンパイアガール(ドーラ)
M8.ツキアカリのミチシルベ(える)
M9.SUN♡FLOWER(本間ひまわり)
M10.Pop Virus(花畑チャイカ)
M11.Paradise Lost(ドーラ)
M12.Over Soul(ドーラ、花畑チャイカ)
M13.青春モード!もう1回!!(本間ひまわり)
M14.サブリミナル・シンクロニシティ(花畑チャイカ)
M15.チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!(鈴原るる、える)
M16.Buzz!!りムーヴメント(本間ひまわり、ドーラ)

*アンコール
M17.Virtual to LIVE(ドーラ、花畑チャイカ、鈴原るる、える、本間ひまわり)

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