アイマス越境ライブ「IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」day1レポート アイドルとダンサーが繰り広げた、主役を喰わんとするバトルのようなダンスセッション

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2026年7月24日(金)、7月25日(土)、26日(日)に、東京都調布市の「京王アリーナ TOKYO」とライブ配信プラットフォーム・ASOBI STAGEで「アイドルマスター」シリーズ初のシリーズ越境によるxRライブイベント、「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」(以下、IWSF2026)が開催された(冒頭部分の無料配信)。

今回のライブでは、3公演でそれぞれ異なるテーマが設定されている。初日である7月24日には、「ALL ダンス」をテーマに、「-YAKUDOU-」と題する公演が行われ、14名のアイドルが出演。さらにこの日のために招聘されたコレオグラファー「IWSF CHOREOGRAPHER」や、(スクリーンの中ではない)20名の「IWSF DANCERS」とのコラボレーションで舞台を盛り上げた。

本稿では、14名のダンス強者アイドルとダンサーが協力しながら、時には主役を喰わんばかりのバトルを見せながらパフォーマンスを行った、ダンスに特化したライブの様子をレポートする。


ダンスメインのライブを彩る出演者たち

ゲームやアニメなどをベースに様々に紡がれる「アイドルマスター」の世界には、様々なアイドルが活躍をしている。その中でも今回のライブでは各芸能事務所等から、ダンスを得意とするアイドル、あるいは様々な分野に秀でているが今回はダンスを軸にパフォーマンスを行うとしたアイドルが出演した。

出演アイドル(https://idolmaster-official.jp/live_event/mr_idolworld2026/ より)

この日出演したアイドルは以下の14名。

星井 美希さん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)
菊地 真さん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)

神谷 奈緒さん (シンデレラガールズ)
城ヶ崎 美嘉さん (シンデレラガールズ)

伊吹 翼さん (765プロダクション – MILLIONSTARS)
舞浜 歩さん (765プロダクション – MILLIONSTARS)

牙崎 漣さん (315プロダクション – THE 虎牙道)
橘 志狼さん (315プロダクション – もふもふえん)

芹沢 あさひさん (283プロダクション – ストレイライト)
緋田 美琴さん (283プロダクション – シーズ)

紫雲 清夏さん (初星学園)
十王 星南さん (初星学園)

上水流 宇宙さん (876プロダクション – ヴイアライヴ)

玲音さん (961プロダクション)

さらにダンスコラボパフォーマンスの振付にIWSF CHOREOGRAPHERとしてavecooさん、Kahonnaさん、ZoooM(Kya73さん、MATSURIさん、YuTaさん)が参加。

そして、IWSF DANCERSとして20名のダンサー(ASHURIさん、 Anjuさん、絵夢さん、Kairiさん、Kyokaさん、Saeさん、SARA YAMADAさん、ちなちなさん、NICHIKAさん、Hanaさん、ぺれみさん、ほなみんさん、MIA INADAさん、MISAKIさん、Miharuさん、心優さん、YuuNaさん、yuhoさん、Ralaさん、凛さん)が、時にステージに花を添え、時にアイドルたちと競いダンスアピールを行った。


アイドルとダンサーによる、夢のダンスソング・コラボステージ

IWSF2026の初日となる本公演、どういう形式で行われるか期待と不安を抱きながら開演を待っていると、星井さんの影ナレーションによる、公演での諸注意伝達が行われた。

休憩の有無について、「本公演は!」「途中」「きゅーけいを!」「設けて!」「おりまーーーーー」「せーん!!」という言葉にあわせ会場が沸き立つと、「みんなそういうのが好きなんだね」と反応していた。

オーバチュアにあわせ、ステージ上のスクリーンに本日の出演者紹介映像が流され、シームレスに登壇したダンサーが観客を盛り上げる。

オーバーチュアに続くような形で、デジタルビートが特徴的な本日1曲目「Dance in the Light」のイントロが流れると観客はさらに歓声を上げた。本公演最初に登場したのは、舞浜さんだ。

舞浜 歩さん(765プロダクション MILLIONSTARS )

リリース以来様々なステージで盛り上がりを見せたこの楽曲。大舞台の一発目で舞浜さんは不敵な笑みで「Let’s Get Down」と観客を煽ると、ダンサーとともにビートを刻みながら全身を使ったダンスでいきなり会場を熱狂の渦に巻き込む。

サビ前からは、菊地さん、城ヶ崎さん、牙崎さんも登場。

左から牙崎 漣さん (315プロダクション – THE 虎牙道)、舞浜さん、菊地 真さん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)、城ヶ崎 美嘉さん (シンデレラガールズ)

765プロの劇場で数々の共演を見せてきた菊地さんが舞浜さんと息を合わせたパフォーマンスをすると、城ヶ崎さんは小悪魔のような可愛さを見せ、牙崎さんはキックを交えて客席を挑発し、ダンサーアイドルの競演は幕を開けた。

舞浜さんが曲終わりに「IWSF DAY1 -YAKUDOU- START!」と力強く宣言したのち登場したのは、神谷さんと先ほどまでメインを張っていた舞浜さんを引き連れ、「I feel alive」と歌う初星学園の生徒会長、十王さん。

左から舞浜さん、十王 星南さん (初星学園)、神谷 奈緒さん (シンデレラガールズ)

楽曲はエレクトロ・ダンス・ポップ「Choo Choo Choo」。会場に響き渡る重低音の中、曲名にある「Choo choo choo」などのフレーズを繰り返し聞くものに中毒性を与えるこの曲を、十王さんは神谷さんと舞浜さん、そしてダンサーを引き連れるようにして歌い踊り、王者としての威厳をステージで表現した。

続くのは、これまた数々のフロアを沸かしたEDM調のダンスチューン「ミラーボール・ラブ」。シンデレラガールズの楽曲ではあるが、今回パフォーマンスするのは、星井さん、伊吹さん、紫雲さん、上水流さんの4名。

左から星井 美希さん (765プロダクション – 765PRO ALLSTARS)、紫雲 清夏さん (初星学園)、上水流 宇宙さん (876プロダクション – ヴイアライヴ)、伊吹 翼さん (765プロダクション – MILLIONSTARS)

上水流さんによる本楽曲のカバーパフォーマンスはこれまでも見られたが、今回はゲストコレオによるダンスアレンジが行われた本楽曲。各パートでメインを張る1名とそれを引き立てるように息を揃えて踊るあわせる3名という絵や、星井さん・伊吹さんと紫雲さん・上水流さんのコンビがシンメトリーに踊る姿、腰を掛けたダンサー陣が笑顔で体を揺らしてアイドル4名のパフォーマンスを見るような構図など、楽曲が持つクラブでの多幸感をダンスとフォーメーションでさらに増幅してくれた。

星井さん、伊吹さん、上水流さんが登場したMCパートでは、今回のライブのコンセプトの説明と、ダンスに対する意気込みを語る。伊吹さんが所属事務所・765プロの先輩である星井さんとの仲良しアピールをすると、星井さんが「そこそこね」と言葉通りには甘えさせない姿をみせたり、上水流さんが紫雲さんとダンス動画をアップするなどのコラボ活動についての報告をしたりと、日頃の活動を垣間見せつつ、共演者には負けないダンスパフォーマンスを見せることを誓った。

ここで紫雲さんがパフォーマンスを行ったのは、ポップでアッパーなダンスチューン「Love & Joy」。踊ることの喜びとアイドルへの情熱を歌うこの曲を、紫雲さんはノリとキレ、そしてバレエ経験者ならではのしなやかさで表現する。

そんな彼女のパフォーマンスをサイドステージでのダンスで引き立てたのは、伊吹さんと緋田さんだ。自身の楽曲をセンターで歌う紫雲さんに対し、笑みを見せて楽しく踊る伊吹さんと、長身を活かし丁寧に手足を動かし表現をする緋田さん。アイドルそれぞれの表現の違いと、それが組み合わさった時に生まれる表現が楽しめた贅沢なステージであった。

緋田 美琴さん (283プロダクション – シーズ)

続いては、橘さんが菊地さんと城ヶ崎さんと共演する「リトルマイシューズ」だ。

橘 志狼さん (315プロダクション – もふもふえん)

橘さんの、ダンスをする喜びと他のヤツには負けないという意思を、ファンキーなダンスチューンに載せて歌うこの楽曲。小学生ながらバク転などで身体能力のアピールをしたと思ったら、菊地さん、城ヶ崎さん、ダンサーを引き連れるようにステージを動き、さらに自身の歌ではあるが菊地さん、城ヶ崎さんに歌唱を任せ自分はフェイクを入れるなど、ソロの楽曲披露では見れない橘さんのポテンシャルも見ることができた。

ヴイアライヴの上水流さんが歌うのは、これまた自身の葛藤と決意を織り込んだEDMソング、「クライヤ」。

普段なら間奏で彼女のダンスアピールが行われるところで、下手から舞浜さんが現れ、続いて上手から紫雲さんが登場。上水流さんは動きを止め、彼女らのソロのダンスを見せたところで、3名の息を揃えたダンスに移行。ワイパーのように左右に手を振り観客と共に盛り上げようとする上水流さんらしいパフォーマンスプランも、今回は3名で行い、さらなる盛り上がりを演出していた。

伊吹さんが歌うのは「Marionetteは眠らない」。Marionette=操り人形のように誰かの言う通りに動くのではなく、自分が世界を変えてみる、そんな強気で生意気な情熱を歌うダンスチューンを、気ままで小悪魔のような魅力を持つ伊吹さんがウインクもまぜながら歌いこなる。

サビ前の「Marionette never sleep」というフレーズにあわせサイドステージの幕があがると、ダンサーとして登場したのは、紫雲さん、城ヶ崎さん、芹沢さん、十王さん。挑発的にパフォーマンスする伊吹さんと、勝気な少女たちの共演は、見ているこちらへ大きなインパクトがあった。

左から、芹沢 あさひさん (283プロダクション – ストレイライト)と十王さん

重低音が響き渡るクラブサウンド「Break Chain」は、緋田さんが所属するデュオユニット「シーズ」の楽曲。しかしイントロにあわせステージの下からせり上がりで登場したのは、紫雲さん、そして「オーバーランク」アイドルと称される玲音さん。この組み合わせに客席からは大きな驚きの歓声が沸き起こった。

玲音さん (961プロダクション)

歌唱と動きにトップアイドルならではの重厚さと、そしてステージを楽しんでいるが如きの軽やかさの両面を持つ玲音さん。そんな玲音さんに、紫雲さんも笑顔を見せながら自分らしいパフォーマンスで応じる。

2番からは城ヶ崎さん、舞浜さんも参加。カリスマJKギャルである城ヶ崎さんの自信と、いつもよりも重厚さを強調した舞浜さんの声と動きが重なり、玲音さんと紫雲さんはそれに同調していく。

ゲストコレオによる本楽曲のパフォーマンスに対し筆者は、はじめは緊張感を覚えて手に汗を握り見守っていたが、次第に4名の競演を純粋に楽しめるようになっていた。これがダンスで名を売るアイドルたちの実力なのであろう。

MCコーナーでは城ヶ崎さん、橘さん、緋田さんがこれまでの楽曲を振り返った。

緋田さんが会場の盛り上がりに驚きをみせると、城ヶ崎さんは「Break Chainのおかげですよ」とオリジナル歌唱者の緋田さんに敬意を表し、その上で歌もダンスも楽しくできたと述べた。

橘さんは共演した城ヶ崎さんに「リトルマイシューズ」の感想を求めると、橘さんの背伸びしようとする姿に城ヶ崎さんの妹(シンデレラガールズの城ヶ崎莉嘉さん)が重なって見えたと発言するも、それが子供扱いしているようにみえたのか、橘さんはそのコメントを拒む。しかし、緋田さんも含め11歳でプロとしてステージに立っていることへのリスペクトすると喜びを見せていた。


アイドルだけでなくダンサーも! 主役を奪わんとするほどのダンスバトル

ライブも中盤戦に入り披露されたのは、十王さんによるシンフォニックな旋律が響き渡る「小さな野望」。彼女が持っていた憧れを壮大なオーケストラに載せ、剣をもってのミュージカルパフォーマンスに仕立てたこの楽曲に対し、ダンサー陣は情景を表現するように動く、言葉なき語り部のような働きを見せた。ダンスがテーマの公演ではあるが、確かにこのような表現もダンスであると再確認した次第である。

間奏からは剣を持った神谷さんと上水流さんも参戦。神谷さんは楽曲「Fantasia for the Girls」、上水流さんは楽曲「Scarlet Rose」で剣を振るってのパフォーマンスをしており、2名が登場したときに十王さんとの共通点を見出した観客は声を上げていた。

絶険、あるいは逃げられぬ恋」はファンから「王子様みたい」とも言われることのある(カワイイもカッコイイも目指す)菊地さんが歌う、(その場にいるものは男も女も等しく殺す、文字通り)キラーチューンだ。

妖艶さすら感じさせるイントロの中、指を鳴らしながら「2、3」というカウントで始まり、大胆さと細やかさ、ジェントルとデンジャラスが混じり合うダンスの中、クールな声で危険な恋へ誘い込むこの楽曲。サビ前の「ただひとこと……あなたが欲しい」との決めセリフに、会場からは曲の途中だというのに3秒ほどの歓声……溜息が沸き起こった。

そんな菊地さんの持ち歌に2番から挑戦状を叩きつけたのは、橘さん、牙崎さん、神谷さん、玲音さんの4名。キックを交えた快活なかっこよさを示した橘さん、同じく蹴りを入れながら流し目も決め、荒々しさではなくクールさを魅せる牙崎さん、動きのキレや声の低さなどハンサムさを取り入れた神谷さんなど、それぞれの方法でこの楽曲を表現した。

そんな中、玲音さんはいつもの王者・玲音のパフォーマンスで自身のパートを歌う。その後に続く菊地さんも調子を崩すことなく、いつもの菊地真スマイルで返し、さらに玲音さんがアピールを行う。この、一手一手に重さがある、痺れるようなパフォーマンスの応酬に、筆者は競演の醍醐味を感じた。

2027年7月には、今回のIWSF2026が開催された京王アリーナ TOKYOにて、765プロと玲音さんが所属する961プロによるイベントが開催されるとのこと(ニュース記事)。そのときもこのような痺れるようなやり合いが見られるのだろうか。
なお、菊地さんは「絶険、あるいは逃げられぬ恋」をもって玲音さんと対決したこともあるらしい。

牙崎さんを含む315プロの元・格闘家によるユニット「THE 虎牙道」の楽曲「RAY OF LIGHT」は牙崎さん、橘さん、そして舞浜さんの3名で歌う。1曲目の「Dance in the Light」では牙崎さんが舞浜さんたちに並ぶくらいの高い声で歌唱していたが、「RAY OF LIGHT」では舞浜さんが牙崎さんたちに合わせ男性キーで歌唱を行った。

オリジナルパフォーマンスであれば、間奏で殺陣を行うなど、メンバーが得意とする格闘技を取り入れた動きが見どころであるが、今回は橘さんと舞浜さんがダンサーらしい動きで応えるなど、この3名ならではのパフォーマンスになっていた。特に間奏では、菊地さんと芹沢さんも参戦し、殺陣ではなく各メンバーによるソロダンスのアピールタイムになっていたが、殺陣と同じように見ごたえのある展開であった。

芹沢さんが所属する283プロのユニット「ストレイライト」の和ロック楽曲「Hide & Attack」では、芹沢さんと神谷さん、伊吹さんが顔に当てた能面を投げ捨てるところからパフォーマンスを始めた。

神谷さんがオリジナルの和泉愛依さんパートをクールに、伊吹さんがオリジナルの黛冬優子さんパートを甘めに歌うところを見て、それぞれの相違点に思いをはせていたところ、2番終わりに登場したのは玲音さん。一致して身構え、それぞれに襲い掛かる3名を軽くいなす玲音さん。さらに牙崎さんと橘さんも登場し玲音さんに戦いを挑む流れ。「RAY OF LIGHT」では無くなった殺陣がこの「Hide & Attack」では追加されており、このライブの演出に驚きを与えていた。

283プロ・緋田さんが所属するデュオユニット「シーズ」の楽曲「OH MY GOD」を歌うのは、緋田さんと星井さんだ。ショートパンツと上半身にファー素材の衣装を身に着けるなど、この日の衣装の共通点も見られた2名。星井さんらしい、甘さも含めた高い声でこの楽曲に新たな解釈を与えるパフォーマンスは、星井さんが緋田さんだけでなく、「シーズ」オリジナルメンバーの七草にちかさんにも挑戦状を叩きつけているのではないかと筆者は感じた。それに対し、緋田さんは自分のパフォーマンスで応え、2名の世界を作り上げていく。

挑戦するのは星井さんだけではない。2番サビでは、緋田さん星井さんの2名の前で踊っていたIWSF DANCERSが、2名に近づくように動き、そしてその後の間奏ではスポットライトを浴びて踊る場面があった。

「絶険、あるいは逃げられぬ恋」から数曲、メインで歌うアイドルに他のダンスジャンキーなアイドルが挑戦状を叩きつけ、パフォーマンスで切磋琢磨する流れが続いた。IWSF DANCERS によるこのパフォーマンスは、アイドルだけでなくダンサーもセンターポジションにいるアイドルに挑んでいるように筆者には見えた。アイドルにしろダンサーにしろ、主役を脅かそうとする気迫のパフォーマンスに、筆者はライブの「生感」を覚え、気が付けば声を上げていた。

そんなダンス強者たちが戦い続ける、競演であり狂宴のパートのトリを飾るのは、961プロダクションのオーバーランクアイドル・玲音さん。

直前まで競い合うパフォーマンスを見せていた緋田さん、星井さんに加え、十王さんと上水流さんをバックダンサーに従えた玲音さんは、この日のために用意した新曲、「エクストリーム・オーバードライブ」を披露。聞く者の脇をハイスピードで追い抜いていきそうなユーロービートを、表情を崩さず、それでいて余裕もあるような顔で、力強く歌い上げる玲音さん。

星井さんたち4名のアイドルは、時に玲音さんに揃えるように、時に王者のように後ろを向く玲音さんに支えるように、ソロパートでは自分のアピールをするように必死にダンスパフォーマンスを行う。事前にコールを入れ観客とともに盛り上がる楽曲であると告知があったのだが、筆者は身体を揺らし声をあげながらも、目線は必死に5人のパフォーマンスに釘付けであった。

MCパートで新曲「エクストリーム・オーバードライブ」の反応を確認する玲音さん。「さっすが玲音!圧巻だったよ!」「めっっっちゃ最高だったよー!」と興奮が止まない舞浜さんと紫雲さんに、玲音さんはバックダンサーの4名のおかげと謙遜をする。それに対し牙崎さんは「まあまあだったな」と(これでも彼なりの賛辞を送っている方ではあるが)少し表情を崩してコメントした。

1曲目の「Dance in the Light」で爪痕を残そうとパフォーマンスをした舞浜さんには「どうもこうもねーよ。会場を沸かせたことは褒めてやる」と、あくまで自分のパフォーマンスが一番であると主張する牙崎さん。「絶険、あるいは逃げられぬ恋」や「Hide & Attack」で競演した玲音さんは「いい勝負できたと思うけど」とたしなめる。

それでも「自分のほうが一千億倍は沸いていただろ」と勝ちを主張する牙崎さんに対し、紫雲さんは、牙崎さんが所属するユニット「THE 虎牙道」のメンバー、円城寺道流さんからの手紙を紹介。「漣なりにみなさんとの共演を楽しみにしてたみたいっす」と暴露されると、照れ隠しなのか「全員ぶっ飛ばしてやる」と、この後のステージへの煽りを入れていた。


過去ライブで披露された楽曲群、そしてダンスの夜も多幸感に包まれた終盤へ

そんな牙崎さんが生んだ熱を引き継いで始まったDANCE SHOWCASEでは、これまでアイドルたちのパフォーマンスを支えてきたIWSF DANCERSが、ときに集団で、ときにソロでのダンスパフォーマンスでアピールを行い、歓声を受けていた。

DANCE SHOWCASEの後、幕の奥から登場した星井さんは「Day of the future」を披露した。

2026年5月に開催されたシカゴでの初の海外ソロライブ、「THE FUTURE SPOTLIGHT」での衣装を身に着けた星井さんは、ハイテンポで新しい未来への希望を歌うこのナンバーを、IWSF DANCERSを引き連れつつも、アイドルは連れずにひとりで歌う。これは、シカゴライブの再現なのか、それとも2020年のコロナ禍ゆえに自分のステージができなかった中で配信に挑戦したときのパフォーマンスを思い出してなのか。

終盤で牙崎さんや橘さんにも負けないようなキックパフォーマンスを魅せると、笑顔で天に手を伸ばしてパフォーマンスを締めた。

城ヶ崎さんは、自身が所属するユニット「LiPPS」が2025年11月に開催された「CINDERELLA GIRLS fes. Once Upon a St@rs」公開したEDMナンバー「Neon Sphere」を、伊吹さん、緋田さん、紫雲さん、上水流さんと披露。

個々のダンスだけでなく、ステージ全体を使ったフォーメーションも見どころの本曲。普段は別々の事務所で活動している5名が、息をそろえてひとつの動きを作り上げている姿もまた、今回のような合同ライブの見どころであろう。

なお、オリジナルメンバーが披露する時はLiPPSのリーダーである速水奏さんがセンターを務めるが、今回は城ヶ崎さんがセンターポジションに立ちほかの4名とともにパフォーマンスを行っていて、その姿に見とれるのもまたよいだろう。

続いて牙崎さんは、315プロのアイドルによるライブ「F@NTASTIC COMBINATION LIVE ~HEARTMAKER!!!!~」で共演した、同事務所の元サッカー選手によるユニット「W」とのコラボ楽曲、「vs.BELIEVERS」を舞浜さん、芹沢さん、そして橘さん、菊地さん、緋田さんと披露。

2チームに分かれて競いあい、そして互いを信じて高めあうように歌うこの楽曲も、「Neon Sphere」とは違った意味で、合同ライブだからこその意味合いを持つのではないだろうか。

961プロプレゼンツのライブ「Re:FLAME」で披露された楽曲「FlaME」は今回、玲音さんがセンターで、緋田さんと星井さんがサイドで歌唱。闇の中の欲望の炎がすべてを燃やし尽くし、すべてを黒く塗りつくすが如く手に入れるという強い意志を、K-POPテイストでもインドテイストでもある、一度聞くと癖になる楽曲に載せて歌う。

ゲストコレオにより、原曲を歌ったアーティストから、手の使い方やステップに独自のアレンジが加わっている。さらに、玲音さんの余裕のある動きや表情、緋田さんの煽りや動きの確実さが、この楽曲をより見るもの聞くものを惑わす妖艶なものに仕上げている。

ちなみに原曲では、今回歌唱した星井美希さんと同じ名前のアーティストが961プロ社長・黒井崇男氏のプロデュースでセンターポジションで歌唱していた。また原曲では「Project Fairy in your Heart」となっていた歌詞は、今回「Like a Flame in the Dark」と変化していた。はて。

ここまで、過去(のアイドルマスターのxRライブにて)披露された、挑戦的な楽曲が続いたところで、神谷さんは恋する乙女の心情を歌った自身の楽曲「2nd SIDE」を、芹沢さんと上水流さんとのコラボでさわやかに歌唱。

ソロで歌われているこの曲を、横に並ぶ仲間の2人も歌唱し、ダンサーが舞台の左右への移動も使って表現されると、かわいい恋の応援をされているようで、心強く、そしてちょっと照れるかも。

「色あせた空に 虹色橋を掛けるから」の歌詞の歌唱タイミングで、左右のスクリーンや舞台の照明・サインライト、ダンサーの振りで虹色の橋をかける表現がされていた。もちろん、観客のコンサートライトも虹色に輝いていた。

765プロの多幸感あふれるビッグバンド・ダンスナンバーである「Shamrock Vivace」を歌うのは、菊地さん、神谷さん、芹沢さん、十王さんの4名。

音楽用語を交えながら、これからの未来を明るく欲張ろうとするこの歌を、4名だけでなくIWSF DANCERS20名が勢ぞろいして、笑顔を交え、ダンスも揃えて表現する様は、まさに大団円を迎えるのに相応しいであろう。

ライブも終わりが近づき、最後のMCパートに。菊地さんと芹沢さん、神谷さんと十王さんは口々に、出演アイドル・IWSF DANCERSとの今回の共演経験について楽しかった、今後に生かしたいと話す。菊地さんが「またこういう機会があったら、一緒に踊ってくれる?」と(文面だけみると口説き文句だが)誘うと、3名はそれぞれの言葉で次の共演を望むのであった。

まだまだ踊りたいという気持ちを残しつつ、本公演の最後に歌唱された楽曲は「ダンス・ダンス・ダンス」。もともと複数事務所をまたがってのプロジェクトで(玲音さんも含めて)歌われた楽曲ではあるが、男性である牙崎さんや橘さんの声が混じると、この曲が描きだすダンスフロアの世界がさらに広がったように感じられる。

時に息を合わせ、時に主役を張ろうと激しく争ってきた、ダンス強者のアイドルとIWSFダンサー、合計34名のステージの競演の夜も、「ダンス・ダンス・ダンス」にて皆でフロアを沸かし、終演を迎えた。

セットリストは下記画像の通り。

なお、本公演はYouTubeのアイドルマスターチャンネルにて冒頭部分の無料配信がされている。また、2026年8月17日(月)までアソビステージにてアーカイブ配信もされている。

IWSF2026は、2日目は「ALL生バンド」、3日目は「ALLコール&レスポンス」と異なるテーマで開催された。こちらも後日レポートを行う。

©窪岡俊之 THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.

(TEXT by tabata hideki) 


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