ピクシブは10月31日、同社の展開する3Dキャラクター制作ソフト「VRoid Studio」の正式版をリリースした。ソフトはSTEAM、Windows版、Mac版の3種類配布しており、こちらのウェブサイトより無料でダウンロード可能だ。合わせて、VRoidプロジェクトの新作コンセプトムービー「Your Story」も本日公開となった。
「VRoid Studio」は、人型3Dアバター(キャラクター)を作成・カスタマイズが出来る3D制作ソフトウェア。複雑なモデリング知識を必要とせず、気軽にオリジナルアバターが制作できるため、VTuberやソーシャルVRユーザーの間で広く使用されている。2018年8月にβ版を一般公開したのち、アップデートを重ね、今年6月に夏頃に正式版をリリースすると発表していた。その後、8月に延期を発表、本日のリリースに至る。
今回の正式版リリースにより、新たに追加された機能は以下の通りだ。
●顔パラメータが男女共通化
ベータ版では男女で分かれていた顔モデルを共通化。これにより、パラメータの調整で「男性的」「女性的」「中性的」なキャラクター表現が可能に。顔の部位ごとに男女のパラメータが調整できるため、より表現の自由度が上がった。
●顔のカテゴリ・パラメータが増える
今まで細分化されていなかった目元や鼻筋など顔の輪郭、首まわりの太さなど、より顔のカスタマイズ性が向上。加えて、今まで7種類だった顔のカテゴリを16種類に増やし、コントロールできるポイントが増えている。正式版では、顔や身体の新規パラメータを増やすことができるような構造を採用しているため、今後のアップデートにも期待してほしいとのことだ。
●プリセットアイテムが増え、再編集やキャラクター間でのアイテム共有が容易に
正式版では、すぐに自分のキャラクター制作に使うことができる「プリセットアイテム」を合計350種類以上搭載。顔パーツ、髪型、衣装、メイクなどのプリセットアイテムを組み合わせることでモデリングを1からせずとも、キャラクターメイキングが可能だ。さらにこれらのアイテムは、カスタマイズして他のキャラクターへ使用することもできる。
●メガネ・けもみみを装着できるアクセサリー機能
これまでは、ユーザーが髪の編集で再現していたけもみみや、Unity上で装着させていたメガネなどのアクセサリーが「VRoid Studio」で自由にいくつでも着脱することが可能に。形、長さ、丸みなど10以上のパラメータをいじることで、自由に形を変えらる。こちらも今後のアップデートで対応アクセサリーを追加していくとのことだ。
●重ね着機能が追加
複数の衣装を組み合わせてキャラクターの上に着せる「重ね着」が可能に。シルエットをつくり込んだり、コーディネートを工夫したり、よりこだわった衣装を作成することができる。
また、正式版とベータ版では、素体モデルが刷新されているが、ベータ版で制作した3Dキャラクターを正式版でも使えるようにするためのコンバート機能も搭載している。顔や肌、衣服の一部でテクスチャのずれ・ピクセル移動などが生じる可能性があり、再度調整が必要になる場合もあるとのことだ。
正式版リリースに伴い、VRoidプロジェクト公式YouTubeチャンネルにて各種機能紹介やチュートリアル動画を公開している。
(TEXT by アシュトン)
●関連記事
・ピクシブ、3Dキャラ制作ソフト「VRoid Studio」正式版を今夏リリース サンプルモデル3体を無料配布
・VRoid Studioの正式版リリースが延期 2021年10月頃リリースに