kson「わたしは変わらない」「VShojoファンにも受け入れてもらえるといいな」 VShojo Japan デビュー配信レポート(1)

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今月はじめにロサンゼルスで開催された「Anime Expo 2022」において、米国発のVTuberエージェンシー・VShojoが新たに「VShojo Japan」を立ち上げ、日本の著名なVTuber・ksonさんと、新たにデビューする飴宮なずなさんの参加を発表しました。7月17日、Twitchで行われた2人のデビュー配信のうち、本記事ではksonさん内容を紹介します(飴宮なずなさんのレポートはこちら)。


Twitchは下乳を許可していないので新モデルが使えない

ksonさんはもともとニコニコでゲーム実況などの活動をしていた米国出身・日本在住の配信者で、現在は「Anime Expo 2022」でも出演したようなフィジカルな姿とともに、VTuberの「kson総長」としても活動しています。先月には3Dモデルのお披露目を行い、8月のポップアップストア開催など多数の展開を進めています。

YouTubeのチャンネル登録数は120万以上、日本だけでなく英語圏でも大変人気が高く、以前よりVShojoメンバーのProjekt Melodyさんら国内外のVTuberと広く交流しています。米国のVTuberやファンの間では伝説的な存在で、「Anime Expo 2022」での発表のさいは大きな歓声が起こりました。参加の経緯や今後の活動については事前の配信で詳しく説明しています。

ksonさんはYouTubeを中心に活動していますが、VShojoをはじめ英語圏のVTuberではTwitchが多いこともあり、今回の配信はTwitchで行われました。

kson「Hello Guys! みなさん聞こえますか? すいません、大トラブルがいま起きてて

予定から少し遅れて始まったksonさんのデビュー配信。なかなか始まらず心配されましたが、開始早々PCのトラブルで口が動かないことを説明。ksonさんは過去のデビュー配信も失敗したと話しており、今回はそのリベンジを企んでいましたが、また上手くいかなかったようです。こうして先月披露したばかりのkson総長の3Dモデルで全身を使った型破りなデビュー配信が始まりました。

Bitsの送付(YouTubeのスーパーチャットに相当)で流された音楽で踊るksonさん。サービス精神豊富で、届くたびに全身で反応していました。

kson「ksonです。MADTV(米国のコメディ番組)のキャラクターの名前からとりました」

VTuberのデビュー配信につきものの自己紹介が始まりますが、すでに活動中のため、視聴者の多くはおそらく知っている内容。VShojoからksonさんを知ってくれた新しい視聴者に向けて、ということでしょう。

身長は189.3cmでdelinquent(不良)。日本語と英語、kusopañol(下手なスペイン語)を話す、と話せる言語を説明。ksonさんは双方の視聴者のために配信で同じ内容を日本語と英語で補足して繰り返すことが多いですが、Twitchでは英語を中心に、YouTubeでは日本語を中心に話すやり方をとっているとのこと。今回のデビュー配信も、日本語での説明も入れていますが、英語での説明を中心に行っていました。

視聴者について言うと、ksonさんの配信はYouTubeでも日本語と英語のチャットが混ざっていますが、今回は英語のチャットが多く、日本語がちらほら見えるぐらいの割合の印象でした。VShojo経由の視聴者に加え、twitchは英語圏でメジャーな配信プラットフォームのため、普段のksonさんの視聴者でもチャットのしやすさが違っているのもあったかもしれません。ksonさんが現在の時間を聞いた場面ではさまざまな時刻が並び、世界中からこの配信が見られている様子が伺えました。

続いて今回使っている3Dモデルを作ったぽんぷ長さん、YouTubeで普段使用している2Dモデルのyaman**さん・乾物ひものさんと、それぞれのクリエイターを紹介。Twitchの配信でも2D・3Dのモデルを両方使っていく予定とのこと。また先日お披露目した新衣装がtwitchで使えないことも説明しました。

kson「Twitchは下乳を許可していないので、このモデルはTwitchでは使えないことが分かりました(笑)」

3Dモデルならではのチャット欄を足で踏みつける様子。今回の配信中何度となく行われ、視聴者を喜ばせました。

なぜVShojoに参加したかについては、VShojoのタレントファーストなマネジメントにとても共感したこと、長く付き合いのあるMelodyさんの仲間なら安心なこと、自分と同じように楽しくVTuberという世界を良い方向に変えようとしている人たちが集まっていること、ファミリーとして迎えてくれるのに感銘を受けたことなどを挙げています。

今後VShojoのメンバーとゲームなどを一緒にやりたいといい、タイトルとしては直前の配信でVShojoメンバーがしていた「Raft」、特にksonさんが大好きなゲーム「Ark: Survival Evolved」を挙げていました。

kson「是非MEME REVIEWもVShojoメンバーとやりたいですね! 大好きなんで、MEMEとかも作っていただけたら嬉しいです」「Melodyちゃんが一緒にリアルガンプラビルディングを10月にやろうって! たまらんな!」「そういう予定もこれから入れていこうと思う!」

こうした今後の展望の一方、先日の配信(参考記事)と繰り返しになりますが、VShojoへの参加でこれまでの活動が変わることはないと改めて話しています。

kson「VShojoファンのみなさんにも受け入れてもらえるといいなって思います」「みんなと楽しくやっていきますけど、わたしはわたしで変わらない。ずっと変わらないでやっていきますので、いままで応援していただいたファンのみなさんもまったく心配いらない。全然ね、変化は特になく、これからもっと楽しくやっていこうってだけですので」「I hope you guys enjoy!(楽しんでくれることを願っています)」

この配信のアーカイブは現在ksonさんのチャンネルで公開されています。なおTwitchの配信アーカイブはYouTubeと違い公開期間が限られている点ご注意ください。

この配信に先立ち、IronmouseさんらのVShojoメンバーのチャンネルで2人を迎えるにあたっての質問に答える配信が、VShojo公式チャンネルでVShojoメンバー6名によるゲーム「Raft」のコラボが開催されています。またPANORAではVShojo Japan立ち上げに関連してVShojoメンバーの連続インタビューほか特集記事も掲載中です。

コロナ禍の巣ごもり需要や2019年末にデビューしたホロライブ4期生の桐生ココさん(現在は卒業)などの活躍もあり、2020年から英語圏でVTuberのムーブメントが広く普及し、有力なVTuberやエージェンシーが多数登場しました。VShojoやメンバーの多くはその筆頭です。

VTuberが海外で隆盛した現在も、発祥の地と言える日本の存在は大きく、これまでもVShojoは日本の著名VTuberとのコラボ配信V-Clanへの参加VILLS vol.3の出演などの日本展開を進めてきました。今回の「VShojo Japan」の立ち上げとksonさんの参加によって、今後本格的に進んでいくと言えるでしょう。

今回の配信に先立って、 にじさんじ創設者のひとりである岩永太貴さん、でんぱ組.incのプロデューサーなどを務める福嶋麻衣子さん(ksonさんのポップアップストアの会場となる「秋葉原MOGRA」の仕掛人でもあります)の協力も明らかにされており、「VShojo Japan」への本気が伺えます。

日米のVTuber文化、YouTubeとtwitchの異なる配信プラットフォーム、言葉の壁などさまざまな違いはありますが、まさにその間で活動してきたksonさんのVShojo参加が橋渡しとなって、国内外のVTuberが個人と企業といった壁も越えて広く交流できる空気が生まれてくるかもしれません。今後の展開が楽しみです。

●関連リンク
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