バーチャルキャストとGugenkaは、4月28日~5月1日の期間、VRライブ・コミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」内に初音ミクの公式VRワールド「MIKU LAND 2022 YOSAKURA」をオープンする。
2020年8月の「MIKU LAND GATE β」、昨年2月の「MIKU LAND β SNOW WORLD」、4月の「MIKU LAND β mini YOSAKURA」、8月の「MIKU LAND 2021 SUMMER VACATION」と過去4回の「MIKU LAND」に続く5回目の期間限定ワールドになる。
今回のテーマは夜桜。今年10周年を迎えた黒うさPによる初音ミクのボーカロイド楽曲「千本桜」をフィーチャーした「千本桜ワールド」のほか、「鏡音リン・レン おそらの郵便局」「ナゾミク探偵事務所」が新ワールドとして公開され、「ホラーハウス」も含め、全部で4つの有料エリアを用意した。
参加には、PC VRまたはQuest版「バーチャルキャスト」のインストールが必要となる。エントランスエリアと「千本桜ワールド」のみとなるが、「DOOR」を利用することで、PCもしくはスマートフォンのブラウザからもアクセスが可能だ(参考リンク)。なお、有料エリアへの入場には、1100 VCC(1VCC=税込1円、以下同)の入場パスアイテムを購入する必要がある。
PANORAでは、オープンに先立ち、さっそく先行取材を行った。今回は、これまで以上に遊べるエリアやギミックなど、VRならではの没入感で楽しめるコンテンツが多い印象を受けた。そんな新エリアを中心にレポートしていきたい。
食べられるアルフォートも! 無料配布の企業VCI
今回も、イベント仕様でエントランスは大きく姿を変えた。現実ではすでに散ってしまったところが多い桜だが、VRでは未だ満開。夜空をバックに綺麗にライティングされた中庭の中央には、「千本桜」10周年仕様の巨大な初音ミクフィギュアが鎮座している。
また、注目したい点として、これまで以上にパワーアップした協賛企業アイテムがある。「バーチャルキャスト」では、VCIと呼ばれるバーチャルキャスト内で使用可能なアイテムがあるのだが、今回は協賛企業各社がこれを無料配布しているのだ。
エルザジャパンやHTC VIVEから出展されたVRゴーグルなど、馴染みのあるものから、うちわ、スピーカー、メガネなどの小物まで様々あるのだが、特に凝っていたのがお菓子メーカー ブルボンが配布している「アルフォートミニ」だ。以前PANORAでお伝えした際も、かなり話題を呼んでいたこのアイテム(参考記事)。
実際に、箱からアルフォートを取り出してひとかけらだけ手に持つことができるのだ。手に持った状態でもう一度Useをすると消えるので、例えばフレンドの口元に持って行って食べさせることもできる。公式アイテムでしっかりと「食べる」という体験までできるのは遊び心があると感じた。
10周年を記念した「千本桜ワールド」
次に向かったのは、今回の目玉エリア「千本桜ワールド」だ。10周年を迎えた名曲「千本桜」の世界観を元にした、中心にそびえる千本桜と、千本神社の一部を散策できる。千本神社には、手水舎やおみくじ、神楽殿などもある。おみくじは、実際に振ってみると引くことができるギミック付きだ。
神楽殿では、不定期開催で、千本桜-初音未來が演じるショートストーリー付き演舞も行われる。ディスプレイの中でショートストーリーを演じていた初音未來が、神楽殿のステージに飛び出して、「千本桜」を歌って踊る。2Dと3Dの緩急が感じられる演出だ。
また、入り口付近ではオリジナルグッズ(VCI)の販売も行われている。番傘や手から出せる花のパーティクル、実際に「千本桜」が流れる蓄音機など、様々なアイテムがあるため、こちらもチェックしてほしい。
迷路にアスレチック 楽しさ満点のリン・レンワールド
今回の内覧会の中で、最も楽しかったワールドがこの 「鏡音リン・レン おそらの郵便局」 だ。天までとどく豆の木から広がる、雲の上の郵便局。その前には、大空のもと緑豊かな庭園が広がっている。BGMには、今回の「MIKU LAND 2022 YOSAKURA」のためにOSTER projectさんが書き下ろした新楽曲「イエローレターソング」が使用されている。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm40338246
自然と気分が明るくなる軽快なジャズ調の曲で、雲の上の快晴が広がるワールドや鏡音レン・リンの元気なイメージにもぴったりなBGMだ。ここでも、神楽殿同様に、不定期にてショートストーリー付きの演劇を楽しめる。レン・リンの元気いっぱいなダンスも必見だ。
また、本ワールドは遊び要素が多い点も特徴だ。まず、入ってすぐの場所には「庭園迷路」が待ち構えている。後で上から見てみると分かるが、ちゃんと迷路になっているため、しっかりと楽しめる。庭園を橋の上から見渡すこともできるため、迷路に挑戦しているフレンドを上から眺めてみても面白いかもしれない。
そして、特に楽しめたのがこの「配達アスレチック」だ。手紙を持って、空中に浮かぶ雲を伝い、ポストへ届けに行くアスレチックゲーム。難易度は「EASY」「NORMAL」「HARD」に分かれており、それぞれでセーブもされるため、最初からやり直しにはならない。なかなかちょうどいい難易度設定で、内覧会の参加者一同、「HARD」を目指して何度かチャレンジするなど非常に楽しめた。
意外と難しい?「ナゾミク探偵事務所」
みんなで遊べる要素というと、今回新ワールドとして公開された 「ナゾミク探偵事務所」 も見逃せない。実際の謎解きはネタバレになってしまうため、ぜひ訪れて楽しんでほしいが、スタッフによると「ちゃんとやると1時間くらいかかるかも」というほど本格的なもの。
筆者も最初の部屋を10分少しほど体験したが、3つの謎のうち1つまでしか解くことができなかった。部屋の中にある様々なアイテムに触れたりギミックがあったりするため、こうした部屋を探索しながら謎を解くと思わぬヒントが見つかるかもしれない。
すべての謎を解くと、このミクさんが持っている虫眼鏡ステッキが獲得できるとのこと。ギミックは、ローカル環境での動作となるが、フレンドと訪れてみんなで知恵を出し合って解いても楽しめるだろう。
ホラーにアートギャラリー ほかにもいろいろ楽しめる!
そのほか、前回の「MIKU LAND 2021 SUMMER VACATION」に引き続き有料エリアには「ホラーハウス」も再登場している。内容は、前回と同様のものだが、少し早めの肝試しに訪れてみてはいかがだろうか。有料エリア意外にも、「千本桜」10周年を記念し、リニューアルした「ミクアートギャラリー」や、「デジタルフィギュアショップ」「コスプレショップ」などのショップなど無料エリアも充実している。
開催期間中には、初音ミクや鏡音レン・リンなどとコミュニケーションができる「グリーティング」や、フォトコンテストなどのイベントも開催されている。初音ミクと 鏡音レン・リン の世界観がたっぷりと堪能できる「MIKU LAND 2022 YOSAKURA」。ぜひ実際に訪れて楽しんでほしい。
(TEXT by アシュトン)
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