初登場で京セラドームにコールが響き、空を舞う!「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025」&前夜祭 ヴイアライヴ出演レポート

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2025年12月13日(土)、12月14日(日)に、京セラドーム大阪(大阪府大阪市)にて、アイドルマスターシリーズ 20周年記念合同ライブ、「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025」(MOIW2025)が開催された。

アイドルマスターの6ブランド、その各作品に登場アイドルのキャストが出演する本ライブに、「PROJECT IM@S」のライバーアイドル、vα-liv(ヴイアライヴ)の灯里愛夏(ともりまなか)さん、上水流宇宙(かみずるこすも)さん、レトラさんの3名もゲストとして出演した。3名にとってアイマスの大型合同ライブへの出演は初となる。

本稿では、ヴイアライヴの3名に注目。MOIW2025本編と前夜祭DJイベント、並びに MOIW2025の前と後の活動についてレポートする。


【DAY -66~】MOIW2025を盛り上げる企画たち

MOIW2025は、アイドルマスター(以下、アイマス)の20周年を記念したライブだ。6ブランド、すなわち「アイドルマスター」(出演アイドル全体を「765プロオールスターズ」と呼ぶ。以下同様 *1)、「アイドルマスター シンデレラガールズ」(「シンデレラガールズ」)、「アイドルマスター ミリオンライブ!」(「ミリオンスターズ」 *1 )、「アイドルマスター SideM」(「315 STARS」 *2 )、「アイドルマスター シャイニーカラーズ」(「シャイニーカラーズ」 *3 )、「学園アイドルマスター」(「初星学園」)は、それぞれのブランドに登場するアイドルのキャスト(声優)が出演するライブを行っているが、今回はシリーズ内ブランドの垣根を超えた合同ライブとなっている。

*1 「765プロオールスターズ」 「ミリオンスターズ」 のアイドルは「765(ナムコ)プロダクション」という 作中の芸能事務所に所属している

*2 作中の芸能事務所「315(サイコー)プロダクション」に所属するアイドルたち全体の呼称

*3 作中の 芸能事務所「 283(ツバサ)プロダクション」に所属するアイドルたち全体の呼称

*4 登場するアイドルが通う作中の学校の名称、ならびにそこに通うアイドルたち全体の呼称

さらにゲストとして、DAY2には、0936(オクゾラ)プロダクションのアイドルユニット、「アルバノクト」の2名のキャスト、奥空心白役の田中あいみさんと、亜夜役の日高里菜さんが出演。

そしてDAY1には、「配信活動からトップアイドルを目指す、歌って、踊って、発信できる、876プロ所属のライバーアイドル」である、「ヴイアライヴ」の灯里さん、上水流さん、レトラさんの3名が出演だ。3名は2024年のデビュー以降、オンライン・オフライン問わず様々なフェスに参加しており、また配信番組ではアイマスのアイドルとの共演もこなしている。しかし、アイマスの大型ライブに出演するのは今回が初めてだ。

そんなメモリアルで大規模なライブに向け、イベント開催前週から「”アイ”のキセキWEEK」として200時間連続の番組が企画された。

その中では、765プロアイドル・高槻やよいさんとMOIW2025に出演するキャスト、梅澤めぐさん、濱野大輝さん、薄井友里さんが出演する料理番組「高槻やよいの!べろちょろキッチン」や、同じくMOIW2025に出演する浅倉杏美さん、近藤唯さん、関根瞳さんが765プロアイドル・菊地真さんへの愛を語っていたらご本人登場で大変なことになった番組「マコトーーク!」など、様々なアイマスのアイドルやキャスト、スタッフが登場する番組が配信された。

ヴイアライヴメンバーも複数の事前盛り上げ企画を立ち上げ、そして参加した。まずはMOIW2025で彼女たちが披露する楽曲のうち、1つは「ヴヴヴ」であると予告。そして「揺らせ、京セラドーム!#ヴヴヴチャレンジ」として、ライブ開催2か月以上前の10月7日にコール練習動画を公開した。

( https://idolmaster-official.jp/news/01_16989 より)

「”アイ”のキセキWEEK」にももちろん参加。「アイドル育成Project vα-liv」(MC:土佐兄弟)はしぐれういさんをゲストに迎えた出張版を配信。また後述する「前夜祭DJイベント」にも出演した。

その他、個人でも灯里さんの「食いしん坊愛夏は、大阪グルメが知りたい!」や上水流さんの「MOIW2025目前!皆で好きなアイドルを描きましょう!!」といった配信を行っていた。


【DAY0】 前夜祭DJイベント

MOIW2025が開催される前日である12月12日(日)、京セラドーム大阪から2kmも離れていない なんばHatchにて、「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2025 前夜祭DJイベント」が開催された。なお、本イベントの後半はYouTube配信も行われた。

出演は、TAKU INOUEさん、佐藤貴文さん、烏屋茶房さん、アオワイファイさん、バンダイナムコ サウンドチーム(Hiroshi Okuboさん / 渡辺量さん / Sho Okadaさん)と、アイマスシリーズのアイドルに数々の楽曲を提供してきた、各界でも活躍している作家陣。そんな中、アイドルという立場で灯里さん、上水流さん、レトラさんもクレジットされていた。

会場には、「プロデューサー」(アイマスのファンの事)が、自身がプロデュースする、あるいは応援するアイドルのアパレルやグッズを身に着けた姿が見られたが、その中でもヴイアライヴの3名のアイテムが目立っていた印象。さすがにアイドル本人が出演するからだろうか。

「PROJECT IM@S vα-liv」に関わるスタッフ、勝股春樹さんと矢野圭将さんによる前説が終わると、ヴイアライヴの3名がモニターに登場し、トークコーナーが始まった。会場がある大阪のグルメについてのトークで盛り上がりつつ、前回のTHE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2023(MOIW2023)はデビュー前(アイドル候補生としてのお披露目よりも前)の開催であったが、アイドルとなった今回は参加できると喜びを伝えていた。

ここからはアオワイファイさん、烏屋茶房さん、TAKU INOUEさんによるDJパートへ。

アオワイファイさんは、「Let’s Sail Away!!!」「UNIQU3 VOICES!!!」など自身が関わった楽曲や大阪出身アイドル・横山奈緒さんの大阪愛に溢れた「Home is a coming now!」などを含んだセットリストで初手からフロアを沸かせる。

最後は数日前に配信が始まったばかりの初星学園・葛城リーリヤさんの「Atmosphere」を流しながら、次の烏屋茶房さんに繋いだ。

アオワイファイさんが手がけた「さいきっく☆うぉんちゅー!」は、「プロデューサー」アオワイファイさんが担当するアイドル・ユッコこと堀裕子さん(シンデレラガールズ)の楽曲ということで、かける前に彼女への愛を叫んでいた

「Howling over the World」で勢いをつけ始めた烏屋茶房さんのプレイは、「Hypernova」「SUPERNOVA」「迅雷鉄火」と字面だけでも燃え上がるようなセットリストでフロアを燃え上がらせる。

「リローディング」や、烏屋茶房さんが手掛けた「CQ」といったヴイアライヴ楽曲を織り込んだプレイの最後は、複数の事務所のアイドルが集い歌う「VOY@GER」と、MOIW2025を体現するような曲で締めた。

TAKU INOUEさんは、「Hotel Moonside」「Radio Happy」「Pon De Beach」などアイマス界隈以外にも広がっている楽曲も含め自身が携わった多数の楽曲の中からセレクト。

彼が編曲を担当したanoちゃんの「ちゅ、多様性。」がシンデレラガールズ・宮本フレデリカさんがカバーしている所から、さらにその音源をリミックスしたものを流すなど、TAKU INOUEさんならではの攻め方をしてきた。

TAKU INOUEさんのお気に入り、「だから今夜きみと」はラジオ「THE IDOLM@STER STATION!!!」のオープニング曲(歌唱:沼倉愛美さん、原由実さん、浅倉杏美さん)。インターネットで音源にアクセスできるように(配信)して欲しいと訴えていた

YouTubeでも配信された後半パートも、最初はヴイアライヴの3名によるコーナーから。こちらではMOIW2025で歌唱すると予告されていた彼女らの自己紹介ソング、「ヴヴヴ」のコール練習を、実際に歌唱する灯里さん、上水流さん、レトラさん自らによるレッスンが行われた。

本人たちによる提案によって作られた歌詞に対し、「キャーまな王子ー!」というコールは男性も黄色い声援を上げてほしい、「詳細キボンヌ」は収まるように食い気味に入れてほしい、「やっぱり大好き」はレトラさんがドン引いて本心から「…ウワッ」って言いたくなるくらいにしてほしいなど、とても実践的な指導となった。

歌の最後にある「ばいあらー」は、歌う派閥と歌わない派閥に分かれているとの解説も

レッスンの後、実際に楽曲にあわせて会場中でコールを響かせると、上水流さんたちは感激し、明日は会場が揺れる、もっとヤバいことになると確信した模様。

イベントは再びDJパートに。佐藤貴文さんはアイドルマスターの始まりの曲、「THE IDOLM@STER」を「THE IDOLM@STER 2nd-mix」に変えるプレイから、「GO MAY WAY」初星学園・藤田ことねさんバージョンに繋げ、自身が作成した曲や961プロダクションのユニット・Jupiterの「Alice or Guilty」も含めて、各事務所の代表的な楽曲を中心に流した。

そんな今回のプレイの後半でお出しされたのは「アイドル狂戦士」(電音部・茅野ふたばさん)「Do the Idol!!〜断崖絶壁チュパカブラ〜」(765ミリオンオールスターズ)「The Rolling Riceball」「グースーピー」(2曲とも初星学園・花海佑芽さん)「あんずのうた」(シンデレラガールズ・双葉杏さん)「OTAHEN アンセム」(シンデレラガールズ・夢見りあむさん)と佐藤さんが手がけた曲の中でもとびきりはっちゃけ側に針が振り切れている楽曲群を、さらにミックスをかけてカオスにしていった。

佐藤さんパート最後の楽曲は、前回の「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD 2023」で当時は無かった初星学園以外の5ブランドのアイドルが歌唱した「CRYST@LOUD」。これに灯里さんが歌唱したバージョンをミックスして「勝手に6 starsバージョンにしました」と発言すると、フロアは大いに沸き立った。

バンダイナムコ サウンドチームのHiroshi Okuboさん、渡辺量さん、Sho Okadaさんの3名は、B2B形式でプレイ。サウンドチームの先輩・後輩の関係である3名が、目くばせをしながら、お互いを盛り立てながらプレイを見れるのは趣深いものがある。

左から 渡辺量さん、 Sho Okadaさん、 Hiroshi Okuboさん

765プロ・天海春香さんのデビュー曲「太陽のジェラシー」から、「POPLINKS TUNE!!!!!」のレトラさん歌唱バージョン、2025年10月にリリースされたゲーム「ワンス・アポン・ア・塊魂」の素敵ソングである初星学園・花海咲季さん歌唱の「カタマリオンザドゥン」までとアイマスの歴史を辿るが如くの選曲。そんな中、「アマテラス」「ソナー」「楽園」「アップルパイプリンセス」「Twilight Sky」「スタ→トスタ→」「Destiny」と3名が関わった楽曲も流れたが、その際にフロアと周りに向けて手を合わせてるという謙虚さも垣間見えた。

このパートでは、OBも含めてナムコ・バンダイナムコ所属歴のある作家陣が手掛けた楽曲が特に多かった

本パートの最後にはサプライズゲストとして、MOIW2025の音楽監督を務める、バンダイナムコ サウンドチーム の中川浩二さんが登場。彼が作・編曲を担当した「オーバーマスター」でDangerousに盛り上げた後、本日プレイしたDJとスタッフ陣、フロアの皆と「M@STERPIECE」を一緒に歌う。そして中川さんが20年前からこの日までのどこかのタイミングで参加した、「プロデューサー」を含む関係者が主役で仲間であったと述べ、翌日からのライブへ向けて盛り上がっていこうと声をかけた。

なお、佐藤さんDJパートから、きあとさんがライブペインティングを実施。最終的にきあとさんが初めて描いたという天海春香さんのイラストが完成した。

本イベントのオオトリはお待たしました、ヴイアライヴの3名によるミニライブだ。

まずは、先ほど自身のDJプレイでも流れた、烏屋茶房さん作詞作曲の「#ヴイアラ」楽曲、「CQ」を歌唱。時には絶叫にも近い歌唱で、イベント開始から4時間が経過しようとするにも関わらず、フロアを大いに盛り上げた。

ここで灯里さんから大切なお知らせがあるということで、次の曲が最後だということが告げられた。「今来たばっか―」の声も溢れる中、今日は前夜祭だという念押しがされ、明日に向けて、876プロの始まりの曲「“HELLO!!”」を、灯里さん、上水流さん、レトラさんのそれぞれの声、そして「いっせいの」というフロアからコールも含めた、みなが揃えた声をフロアに響かせてくれた。

そして、翌日からのMOIW2025を皆で楽しむべく、「おー」と声を上げ一致団結したところで、前夜祭DJイベントは幕を閉じた。


【DAY1,DAY2】ヴイアライヴ、初のアイマス合同ライブで空を飛ぶ

そんな前夜祭を経て、12月13日、14日に開催されたMOIW2025。DAY1でヴイアライヴメンバー3名を含む59名が57曲を、DAY2では同じく59名が60曲の楽曲を披露した。

ついに迎えたDAY1。開演前に「ヴヴヴ」コール練習動画が流れた後、ヴイアライヴの3名はライブ当日も開演前から盛り上げ担当を買って出ていた。

ステージ左右のスクリーンに現れた3名は、自己紹介をしたのち、京セラドームの大きさに感嘆し、上水流さんが事前に流された「ヴヴヴ」コール練習動画に対する会場の反応の大きさに感動し、そしてレトラさんが会場でのリハの時にはしゃいで転んだことに引っかけて走らないようにと触れる。来場した「プロデューサー」との発声練習も兼ねたコールアンドレスポンスで会場が「たこ焼きみたいにほかほかになってきた」ところで、諸注意のアナウンスをこなした。接触機会があれば積極的に動き、応援する「プロデューサー」をこまめに増やしていく作戦だ。

こうして始まったMOIW2025のDAY1の公演。6ブランドのアイドルを演じるキャストたちが、入れ替わり立ち代わりで17曲を披露。そして、MCコーナーでミリオンスターズの野々原茜さんから「ヴイアラちゃんたち」と声をかけられたところで、いよいよ彼女たちの出番だ。

ヴイアライヴ3名の最初のオリジナル楽曲「リローディング」のロックアレンジ版、「RELOADING」のイントロが流れ、ドラム音が会場中に響く中、ヴイアライヴの3名がついに京セラドームのステージに登場。

いや、正確に書こう。ステージの壁面を横断するように覆う巨大モニターの、そのさらに上空から、背中に身に着けたジェットパックから炎を噴射させながら登場したのだ。

3名の降下に合わせ、天井から吊るされた可動式スクリーンも一緒に移動。映像演出により彼女らのパフォーマンスをさらに盛り上げていた

ソロパートを歌いながら、あるいは客席を見渡し手を振りながらゆっくり降下する3名。ステージの高いところに降り立つと振り付きで歌唱。サビでは3名のバックパックから上向きの炎が吹き出し、ポータブルパイロが如くドームを熱く盛り上げる。

「オイ!オイ!」という彼女たちの煽りにあわせ、客席からは鬨の声が如くコールが響き渡る。灯里さんが「笑えるようになったよ」という歌詞を歌唱から外れ観客に向けての語りかけのように話すと、これまた客席が沸き立つ。

なお、本楽曲に限り会場でのステージの撮影が許可されていた。Xを「#MOIW2025_day1 ヴイアラ」「#アイマスMOIW2025_day1 ヴイアラ」で検索すると、来場したプロデューサーが3名の勇姿を撮影した画像、そして動画を見つけることができる。さまざまな方向から撮影された動画が投稿されているのを見ると、まさに「あの時、ヴイアライヴが降臨したのを目撃したんだ」と実感させられる。

ライブ中盤のハーフタイムショーでは、アニメ「アイドルマスター」プロデューサー役の赤羽根健治さんが登場。今回のMOIW2025でアイマスの合同ライブ初出演となるヴイアライヴの3名とトークを行った。

「RELOADING」の披露について、会場から拍手が沸き起こると、レトラさんは「体張ってよかったです」、灯里さんは「髪の毛燃えそうでした」と率直に話す。緊張はしなかったですかという問いに対して上水流さんは「めっちゃしました」とこれまた素直な感想を述べた。

次のヴイアライヴメンバーの登場は、各事務所のアイドルが入り乱れて楽曲を披露するメドレーコーナーの後。ここで披露されたのは、事前予告されていた楽曲「ヴヴヴ」だ。

灯里さん、上水流さん、レトラさんという順番で、メンバーが考えた各人の紹介が歌われる本楽曲。メイン歌唱者だけでなく、脇でほかの2名が歌詞に沿った動きをしながら煽りをいれるのも、仲の良さが伺えて楽しい。

そしてこの楽曲の今回の主役は、ヴイアライヴの3名だけでなく、京セラドームに集った多くの「プロデューサー」でもあった。本公演の開演前も含め各所で流された練習動画が効いたのか、ヴイアライヴの「プロデューサー」がSNSなどで拡散するという「プロデュース活動」の成果なのか、初めて聞いた楽曲でもコールをキメてしまう「プロデューサー」の実力なのか。それらが重なりあって、会場には「まなか!」「こすも!」「レトラ!」「ヴイ!」「ヴイアラ!」などのコールが沸き起こった。

曲の終盤はジェットパックを噴射させ、ステージ上空に消えていった3名。ライブ後のSNSでは、歌詞にある灯里さんの「まなおじ」「まな王子」や上水流さんの「口を開けば工事現場」が何を指しているのかという疑問や、ダウナーに歌っていたレトラお姉さんが情緒が急転直下して『歌は譲らない』と歌い上げるところが好きという声も聞かれた。それに対する各方面からのレスも含めて、自己紹介ソングとしての役割はきちんと果たしていたようだ。

本ライブの最後では、出演した全ブランドのアイドルがアイドルマスター20周年記念曲の「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」を歌唱。灯里さん、上水流さん、レトラさんの3名ももちろん一緒に参加していた。

ヴイアライヴの3名はステージを横断する巨大スクリーンの上部で歌唱
スクリーンにはステージ上で歌唱する59名の映像が順次映し出されたのだが、その映像群の中にはもちろん灯里さん、上水流さん、レトラさんの姿も見られた

DAY2では、ヴイアライヴメンバーのパフォーマンスは無かったが、DAY1に続いて開演前に諸注意ナレーションパート担当として登場。

前日に大仕事を終えたからか、来場の「プロデューサー」との信頼度が高まり緊張も解けたから、「ヴイアライヴのバラエティ芸人、灯里愛夏でーす」「ヴイアライヴのお歌担当、ダウナーのレトラでーす」とこれまで聞いたことのない、砕けた感じで自己紹介を行い、上水流さんもツッコミをキメていた。そして開演前の「プロデューサー」との発声練習もこなしていた。

DAY2でも最後を飾った「アイ NEED YOU(FOR WONDERFUL STORY)」の披露前に、出演者を代表して如月千早役の今井麻美さんが挨拶。20年前にゲームセンターでのゲームとして生まれたアイドルマスターは、今ではいろんな形でいろんなライブを開催されていると述べたのだが、そこで「ヴイアラちゃんもいて」と、様々な方向に広がるアイドルワールドの1つとしてヴイアライヴにも触れた。

【DAY1,DAY2】 XRライブに出演したアイドルの、キャストライブでのパフォーマンス

先述の今井さんの挨拶のように、アイドルマスターのライブは、今ではキャスト(声優)が出演し歌唱するライブや、ヴイアライヴのようにライバーアイドルによるライブだけでなく、コンテンツに登場するアイドル(キャラクター)がXRライブという形式でパフォーマンスを行うライブも開催されている。

キャストが歌唱するライブでも、演じるアイドルの持ち歌を歌い、何度もパフォーマンスされることで楽曲が磨かれることもあれば、他のアイドルの持ち歌を歌唱することで楽曲と歌唱したアイドルの両方に新たな魅力を生み出すということが行われている。

MOIW2025は合同ライブゆえに、「プロデューサー」にこれまで触れていなかったアイドルをアピールするというフェスとしての要素もあり、「1番は楽曲のオリジナルメンバーが歌い、2番から事務所を超えた他のアイドルが歌唱に加わる」という構成で披露された楽曲が多い。

そこで本稿、今回MOIW2025の2日間で披露された117曲の中から、2025年に本サイトで紹介したアイマスXRライブにて歌われた楽曲や、出演したアイドルのキャストのパフォーマンスにも触れていこう。

DAY2

1月に開催された「283 Production LIVE Performance [liminal;marginal;eternal]」に出演したシャイニーカラーズのユニット「シーズ」と「コメティック」。

「コメティック」の斑鳩ルカ役の川口莉奈さん、鈴木羽那役の三川華月さん、郁田はるき役の小澤麗那さんは攻撃的で厭世的な「Heads or Tails?」を荒々しい声やファニーな声などそれぞれのアイドルの声で歌唱。そこに加わったのは315 STARS・C.FIRST(クラスファースト)天峰秀役の伊瀬結陸さん、花園百々人役の宮﨑 雅也さん。男声の力強さと甘さが混じる2名との早口の応酬は聞くものをさらに惑わせてくる。

「シーズ」の七草はづき役の紫月杏朱彩さん・緋田美琴役の山根綺さんは、本年6月にリリースされた「Break Chain」を、ラップから始まる治安の悪いこの歌を息の合ったダンスで披露。そこに参戦するのはミリオンスターズの最上静香役の田所あずささんと伊吹翼のMachicoさん。ロングトーンの小悪魔ボイスのユニゾンがシーズに真っ向勝負を挑んでいた。

11月開催の「CINDERELLA GIRLS fes. Once Upon a St@rs」でも歌われた、バラバラだけど集まると楽しいと歌う「UNIQU3 VOICES!!!」。シンデレラガールズの「#UNICUS」辻野あかり役の梅澤めぐさん・砂塚あきら役の富田美憂さん・夢見りあむ役の星希成奏さんに加え、2番からは初星学園の、結成まで前途多難であったユニット「Re;IRIS」花海咲季役の長月 あおいさん・月村手毬役の小鹿なおさん・藤田ことね役の飯田ヒカルさんが登場し、3名に合わせたオリジナルの詞で披露。みんな違ってみんないいという論を強化していた。

10月に開催された「高槻 やよい ・ 水瀬 伊織 twin live “ いつまでもなかよし! ”」で明るい笑顔と輝きを振りまいていた765プロオールスターズの高槻やよいさんと水瀬伊織さん。

本ライブでは高槻やよい役の仁後真耶子さんが同じく765プロオールスターズ 天海春香役の中村繪里子さん、シンデレラガールズ 佐久間まゆ役の牧野由依さん、シャイニーカラーズ 田中摩美々役の菅沼千紗さんと一緒に、天海春香さんの「I Want」を歌唱。それぞれが違う、あやうい笑顔を魅せる中、これまでの高槻さんの楽曲にないような低音で歌いながら、見下ろすような笑顔をすることで、悪い、いや、悪いけど惹きつけられる笑顔という新たな魅力を生み出していた。

水瀬伊織役の釘宮理恵さんはミリオンスターズ 百瀬莉緒役の山口立花子さんとダンサブルなナンバー「Dance in the Light」を披露。今回のライブでは765プロオールスターズ 菊地真役の平田宏美さん、ミリオンスターズ 伊吹翼役のMachicoさん、そしてシンデレラガールズ 砂塚あきら役の富田美憂さん、315 STARS 兜大吾役の浦尾岳大さん、シャイニーカラーズ 緋田美琴役の山根綺さん、初星学園 有村麻央役の七瀬つむぎさんと、低音やダンサブルなアクトが魅力の演者が追加参加した中、「かわいい、そして意思も意地もある」パフォーマンスをしていた。

DAY2

11月の「CINDERELLA GIRLS fes. Once Upon a St@rs」で「Radio Happy」をデュオで歌ったシンデレラガールズ 大槻唯さんと城ヶ崎美嘉さん。この楽曲は本ライブのメドレーコーナーでも披露された。

大槻 唯役の山下七海さん・城ヶ崎美嘉役の佳村はるかさんに藤本里奈役の金子真由美さんによる「セクシーギャルズ」は「Gossip Club」を披露。ギャルらしくセクシーを纏う派手な詩と曲の中に素顔もチラリ見せる、そんな楽曲を、765プロオールスターズ 星井美希役の長谷川明子さん・ミリオンスターズ 所恵美役の藤井ゆきよさん・シャイニーカラーズ 和泉 愛依役の北原沙弥香さん・初星学園 紫雲清夏役の湊みやさんという各ブランドのギャルたちと一緒に披露。

なお、(ギャルではない)315 STARSの元教師によるアイドルユニット「S.E.M」の硲道夫役の伊東健人さん・舞田類役の榎木淳弥さん、山下次郎役の中島ヨシキさんもこの楽曲のパフォーマンスに参加。曲が始まる前の「G・A・L」コール、そして曲終わりに人文字で「G・A・L」を作ることで盛り上げていた。

同じく「CINDERELLA GIRLS fes. Once Upon a St@rs」 に出演した「ニュージェネレーションズ」の島村卯月さんと渋谷凛さん。今回のMOIW2025で島村卯月役の大橋彩香さんは宮本フレデリカ役の髙野麻美さん・喜多日菜子役の深川芹亜さんとユニット「アミマネラ」、渋谷凛役の福原綾香さんは白雪千夜役の関口理咲さん・松永涼役の千菅春香さんとのユニット「Sirius Chord」として出演。

そんな2人が一緒に歌唱したのは、ミリオンスターズ「オフィウクス」白石紬役の南早紀さん・桜守歌織役の香里有佐さんの楽曲、「電波感傷」にて。太陽と月、出会わないはずの存在が出会ってしまい求めあってしまう激情を歌ったハイテンポな一曲を、シャイニーカラーズ「ストレイライト」黛冬優子役の幸村恵理さんと和泉愛依役の北原沙弥香さんを含めた3組6人で歌唱。それぞれの同期同士のペアの、ぞれぞれの関係性を考えたうえでこの組み合わせにしたことに対して、配信では「思想だ」というコメントが並んだ。

シャイニーカラーズ「イルミネーションスターズ」櫻木真乃役の関根瞳さん・風野灯織役の近藤玲奈さん・八宮めぐる役の峯田茉優さんの「Shower of light」は5月に開催された「283 Production LIVE Performance Uka,」の中では3名のアイドルが羽ばたくための重要な意味合いを持っていた楽曲。

そこに初星学園のユニット「Begrazia」花海佑芽役の松田彩音さん・秦谷美鈴役の春咲暖さん・十王星南役の陽高真白さんも参加して、尊さに厚みを与えていた。

2月開催の「961 PRODUCTION presents 『Re:FLAME』 追加公演」のために作られた、「REALIZE!!!」は星井美希役の長谷川明子さん・四条貴音役の原由実さん・我那覇響役の沼倉愛美さんだけでなく、今回は0936プロダクション所属の「アルバノクト」奥空心白役の田中あいみさん・亜夜役の日高里菜さんと、315 STARSの「Jupiter」伊集院北斗役の神原大地さんも参加。961プロダクションに縁がある6人の、圧のある夢の共演が実現した(他のアイドルも加えた961プロライブ、お待ちしています)

巨大スクリーン全体を使って主張する「961PRODUCTION」の文字
最後は961プロ社長、黒井崇男氏の決めポーズでキメる6名

なお、本ライブのアーカイブ配信は2025年12月24日(水)23:59まで可能だ(配信チケット購入は12月22日18:00まで)。

また、2日間にわたるライブのセットリストは下記Xにて紹介されている。


【DAY224-226】 20周年イヤーはまだ終わらない!!!

2日間、そして発表されてからここまで開催日を迎えるまで楽しみにしていたMOIW2025は終わった。

と、ため息をつこうとしたところで、会場のスクリーンにはこちらの映像が流れた。

「20周年イヤーはまだ終わらない!!!」というキャッチフレーズとともに発表されたのは、2026年7月24日(金)・25日(土)・26日(日)に開催される、シリーズ初の越境xRアイドルライブ「MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」。本稿執筆時点で、6ブランドのアイドルや961プロ、0936プロ所属のアイドルだけでなく、ヴイアライヴの灯里さん、上水流さん、レトラさんの出演も決定している。

また前夜祭では、ヴイアイブ3名のソロ2nd EPの発売も告知された。

「PROJECT IM@S」のライバーアイドル、 灯里愛夏さん、上水流宇宙さん、レトラさん。アイドルワールドにおける活躍も、まだまだ広がっていく。

THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.

(TEXT by tabata hideki


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